水防警報業務のDX化による効率化
最近、頻発化する水害に対処するため、都道府県では水防警報や水位情報の迅速な発表が求められています。と同時に、これらの業務には多くの手作業が伴い、災害対応にあたる職員の負担は大きな課題となっています。
それに応える形で、株式会社建設技術研究所は「水防警報等支援システム」を開発しました。このシステムは、都道府県における水防警報、国管理河川の洪水予報といった情報の発表・伝達業務をWeb上で一元的に支え、職員の業務負担を減らすことを目的としています。
手作業からの脱却
本システムでは、これまで職員が手作業で行っていた以下のような業務を効率化します。
- - 水防警報の発表文案作成
- - 関係機関の確認作業
- - FAXやメールでの発信
- - 受信確認の把握
- - 発表記録の作成
システムを用いることで、これらの業務が一元化され、重複する作業や特定の担当者に依存することを回避できます。これにより、災害発生時の迅速な対応が可能となるのです。
DX化の特徴
この新しいシステムでは、自治体によって異なる運用実態に応じて、メールやFAXなど様々な通信手段を活用しつつ、業務プロセス全体のDX化を図っています。発表後は受信確認状況が画面上で可視化されるため、職員は直接電話やメールで確認する必要がありません。また、自動的に受信確認簿が作成されるため、事後の報告や記録整理にも役立ちます。更には、水災害リスクマッピングシステム「RisKma」と連携することで、降雨予測や水位予測に基づく判断支援が可能になります。
確実性と職員の負担軽減
災害時には正確な情報伝達が速度を求められます。本システムでは、誰が、いつ、どの手段で受信確認を行ったのかを一覧で確認できるため、情報の送受信確実性を確保できます。これによって、職員は全体の状況を俯瞰的に判断できるようになります。
実績と今後の展開
本システムは、群馬県で約5年間にわたる運用実績があり、出水対応などの現場業務で活用され、その効果が確認されています。同様の取り組みが三重県でも新たに実施される予定です。
今後は、さらにシステムを高度化させるため、防災情報システムとの連携を強化し、操作性や視認性の向上を目指していきます。これにより、水位観測や浸水予測と連携し、全国の都道府県における水防業務全体の効率化と高度化に貢献していくことを目指しています。