不動産一括査定サービスの実態調査
2025年10月に株式会社W-ENDLESSが実施した
不動産一括査定サービスに関する調査の結果が発表されました。この調査は、実際に不動産の一括査定を利用した249名を対象に、彼らの利用理由や満足度、査定額の差異などを探ることを目的としています。
調査の背景
不動産を売却する際の情報収集は、消費者にとって重要なステップです。近年、売却を検討する消費者の中で、「どの会社に依頼すればよいのかわからない」といった声が多く聞かれるようになっています。こうした背景から、不動産一括査定サービスの利用が増加しているのですが、実際にどのような基準で選ばれ、どのような点に満足や不満を感じるのか、詳細なデータが不足していました。
そのため、今回の調査では不動産一括査定サービスの利用者の実態を掘り下げ、より良いサービスの提供へとつなげるための基礎資料を集めることを意図しました。調査期間は2025年10月15日から20日の5日間で、オンライン形式で匿名回答を得ました。
調査結果の概要
1. 年代別利用者層
調査対象者249名の中で、30代と40代の利用者がそれぞれ29.7%と33.7%を占め、全体の過半数を超えました。特にこの年代は、家族構成や住環境の変化が多く、住み替えや資産の見直しのタイミングで一括査定を利用していることがわかります。
2. 査定対象不動産のタイプ
査定依頼の多くは
戸建て(52.2%)やマンション(40.6%)で、全体の90%が住宅物件でした。このことで、住環境やライフイベントが引き金となった査定依頼が中心であることが伺えます。
3. 利用理由
利用者が一括査定サービスを利用する理由の最大の要因は「住み替え」(40.2%)で、次いで「相続」(24.5%)が挙げられました。つまり、ライフステージの変化が査定依頼を促していることが一目瞭然です。
4. 知識の獲得経路
インターネットによる知識の取得が主流で、55.7%がインターネット検索を通じて一括査定サービスを知ったと回答しています。これは、他のメディアに比べてオンラインで情報収集を行うユーザーが多いことを示しています。
5. 複数社への査定依頼
査定を依頼した不動産会社の数は
2〜3社(65.5%)が最も多く、複数社の比較を前提に査定を申し込む傾向が見られました。
6. 不動産会社からの連絡
連絡のスピードについては、ほとんどの利用者が初回連絡を
3日以内に受けたと報告しています。これからは、不動産会社が迅速に対応することの重要性が伺えます。
7. 査定額の差
査定額の差が「多少あった」と答えた利用者が56.2%を占め、「大きく差があった」と回答した人も22.9%いました。このことから、複数社に依頼することが市場価値を把握する助けになっていることがわかります。
8. 選定基準
不動産会社を選ぶ決め手は、「査定価格が高かった」(29.2%)が最も多く、その後に経験や人柄が続きました。価格だけでなく、担当者に対する信頼も重要視されていることがわかります。
9. 提示された査定額への納得度
提示された査定額への納得度は高く、約80%の利用者が「納得できた」と回答しています。これは、提供される情報の透明性が高まりつつあることを示唆しています。
10. 売却状況
査定後の実際の売却について、売却した人は33.7%で、現在売却活動中の人は17.3%いました。半数近くが売却検討中であることから、サービスの利用状況は進行形であると言えます。
11. 満足度
不動産一括査定サービスへの満足度は非常に高く、全体の70%以上が高評価をしており、実際のうまく行った点と期待とのギャップが見られる結果となりました。
まとめ
今回の調査により、
不動産一括査定サービスは特に30〜40代層に人気があり、頻繁に利用されていることが明らかになりました。利用者は納得できる情報を得ることでサービスへの信頼感を持ち、さらに不動産会社を選ぶ際にも信頼性が重きを置いています。
今後は必要に応じたフォローやサポートを強化することで、より高い満足度を実現することが求められるでしょう。
会社情報
株式会社W-ENDLESSは2014年に設立され、大阪府に本社を構えています。彼らの取り組みは、今後も不動産業界の発展に寄与することが期待されています。