OfferBoxの進化:新卒オファー型就活サービスが磨くデータ分析力
新卒オファー型就活サービス「OfferBox」は、採用活動を改革する新たなプラットフォームとして、多くの学生と企業に支持されています。このサービスは、企業が学生のプロフィールを参照し、オファーを出すことで、より能動的な採用活動を展開することを目指しています。最近、OfferBoxはユーザー行動分析ツール『Amplitude』の導入を発表し、これによって得られるデータ分析の精度向上が注目されています。
Amplitude導入の背景
OfferBoxが抱えていた課題は、データベースの属性データと実際のユーザー行動データが結びつかず、詳細な行動分析が困難だったことです。このため、Webとアプリをまたいだユーザー行動を一元的に捉えることができず、ユーザーの全体像を把握するのが難しい状況でした。また、従来のSQLやGoogle Analytics(GA)を用いた分析では、工数が多くかかり、迅速かつ正確な分析やA/Bテストの評価には限界がありました。
課題の解決
そこでAmplitudeを導入し、属性データと行動データの統合を実現しました。これにより、ユーザーの行動を詳細に分析できるようになり、より深いインサイトを迅速に得られるようになったのです。Amplitudeでは、ユーザープロパティと行動データを合わせて分析できるため、細かな行動分析が可能になります。
導入効果
Amplitudeの導入によって、次のような効果がもたらされました。
1.
詳細な行動分析:ユーザー行動データがAmplitude上で統合され、各ユーザーの行動を深く理解できるようになりました。
2.
施策の精度向上:コホート分析やA/Bテストの実施が容易になり、施策の効果をスピーディーに検証することが可能に。
このような変化は、OfferBoxが提供するサービスの質をさらに高めることにつながるでしょう。UXデザイン部のグループマネージャーである能勢征孝氏は、Amplitude導入による作業削減の効果にも言及しています。過去のGAの使用に比べて、効率的にデータを扱えるようになった点が特に評価されています。
未来に向けた期待
今後、CS部門や事業部門でもAmplitudeの活用が広がることで、各メンバーが担当企業の分析を個別に行うことができる土台が整うことが期待されています。セグメントやコホートと行動の結びつきを深めることにより、OfferBox全体の成長が後押しされるとのことです。
Amplitudeとは
Amplitudeは、デジタル分析プラットフォームとして、IBMやWalmart、PayPalを始めとする約4,000社で導入されています。このツールは、オンラインデータだけでなく、オフラインデータも統合して顧客の行動分析を実施することができます。データサイエンティストがいない環境でも、マーケターやプロダクトマネージャーが直感的に操作し、短時間でデータ分析が行えます。
株式会社DearOneについて
最後に、OfferBoxを支える株式会社DearOneについても触れておきましょう。DearOneは、NTTドコモのマーケティング分野における新規事業型子会社です。公式アプリ開発のための「ModuleApps2.0」や広告配信プラットフォーム「ARUTANA」など、多岐にわたるサービスを展開しています。ユーザー行動分析ツールであるAmplitudeを中心としたテクノロジーの活用で、デジタルプロダクトの成長支援に尽力しています。
今後のOfferBoxの進化に期待しながら、本サービスを通じて多くの学生が自分にぴったりの企業と出会えることを願っています。