競走馬への梅抽出物
2024-10-03 12:27:37

抗酸化作用が競走馬の生理に与える影響、大学で発表される

抗酸化作用が競走馬用梅抽出物に与える影響



2024年9月、帯広畜産大学で行われた第167回日本獣医学会学術集会において、紀州ほそ川飼料の研究チームが発表した演題が注目を集めています。その内容は『抗酸化作用を有する競走馬用梅抽出物補助飼料が、北海道和種およびその交雑種の血液生化学的性情および吸引卵子成熟率に及ぼす影響』というものです。

研究の目的と方法


本研究では、帯広畜産大学で飼養されている北海道和種に属する牝馬10頭を対象に、競走馬用の梅抽出物を投与することによる効果を検証しました。2023年1月から92日間にわたって、投与群には毎日1回92gの梅抽出物を与え、BCS(ボディコンドションスコア)の測定と血液生化学的検査を定期的に行いました。

また、経膣採卵も実施し、卵子熟成の状況を評価しました。その結果、投与を受けた群は、側面から健康状態を示す指標としてBCSが有意に高値を示しました。血液検査の結果では、血清アルブミンが増加し、総タンパク濃度も向上する傾向が見て取れ、これは梅抽出物の摂取による肝細胞の保護が影響していると考えられます。

結果と考察


OPUの結果においては、卵胞数や回収卵子数に差は見られなかったものの、投与群では顕微授精に適したMⅡ期に達する卵子の割合が増加する傾向がありました。これにより、梅抽出物の抗酸化作用が馬の生殖にプラスの影響を与える可能性が示唆されました。特に、日本の在来種である北海道和種がこの効果を受けることが確認された意義は大きいと言えます。

まとめ



  • - BCS向上: 非常に寒冷な分娩シーズンにおいて、梅抽出物が馬の体調維持に寄与する可能性が明らかになった。
  • - 血液指標の改善: アルブミンと総タンパク濃度の上昇から、肝臓に対する保護効果が期待できる。これにより、競走馬の健康管理の新たな手法が見えてきました。
  • - 卵子の質向上: 抽出物による卵子の質が向上し、生殖医療への新たなアプローチが想定される。 これらの結果は、競走馬の飼養管理と生産性向上が期待できることを示しています。

Vitav(バイタブ)について



Vitav(バイタブ)は、紀州梅を使用した競走馬向けのサプリメントです。この製品は和歌山県の紀州ほそ川飼料が提供しているもので、梅の有用成分を濃縮した特殊製法で作られています。また、ヒトに対しての研究も進行中であり、先日発表された成果は競走馬にも即応用されています。

このサプリメントは抗酸化活性を持ち、飼葉食いの改善、毛艶の良化など多岐にわたる効能があります。投与方法も簡単で、経口または飼料に混ぜることで与えられます。

会社情報と今後の展望


紀州ほそ川飼料は、100年以上の歴史を持つ梅干屋で、梅の研究開発に注力してきました。今後も競走馬の健康向上に貢献する製品の開発に努めていくことでしょう。競走馬専用サプリメントであるVitavの活用が広がることで、地域の競走馬に新たな価値が提供されることが期待されています。さらに、梅の有効成分を用いた研究が進むことにより、生物学的な理解が深まり、産業への貢献も大きくなります。


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会社情報

会社名
株式会社紀州ほそ川
住所
和歌山県日高郡みなべ町晩稲 889 番地
電話番号

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