食とアートの融合で地域を再生するオイシックス・ラ・大地の挑戦
食とアートの力を活用し、地域課題に真摯に向きあうオイシックス・ラ・大地株式会社の新たな取り組みが注目されています。本社を構える東京都品川区から発信されたこのプロジェクトは、新潟県の越後妻有地域とのコラボレーションによって地域の課題を解決することを目指しています。
ART & BUSINESS AWARD 2025に見事ファイナリスト選出!
このプロジェクトは、経済産業省とForbes JAPANが共催した「ART & BUSINESS AWARD 2025」で、アート・アーティストとの共創を通じた新たな経済的価値の創出が評価され、ファイナリストに選ばれました。初めての試みとなるこのアワードでは、コーポレートストラテジーやニューアートビジネスなど、5つのカテゴリーで150を超えるエントリーがあり、各部門で受賞企業とファイナリストが選出されています。オイシックス・ラ・大地は「アートコラボレーション」カテゴリーにおいて、その成果が評価されました。
プロジェクトの詳細
2017年から始まったこのプロジェクトは、世界最大級の国際芸術祭である「大地の芸術祭」と連携し、アートと食を通じて地域の問題を解決しようとしています。この芸術祭は地域に新たな経済価値をもたらすものとして評価されていますが、開催期間が3年に1度であるため、運営資金の確保が巨大な課題です。また、越後妻有地域は、高齢化の進行に伴い、農業の担い手不足など深刻な問題を抱えています。
このような背景の中、オイシックス・ラ・大地は「食の社会課題をビジネスの手法で解決する」という理念を基にプロジェクトをスタートさせました。参加アーティストのデザインを取り入れた商品を「コラボ商品」として展開し、売上の3%をアート使用料として地域のNPO法人へ寄付する仕組みを整えました。お客様は日常の購入を通じて地域に貢献でき、同時にアートの作品が地域に存在することで、活発な運営が可能になるのです。この取り組みを通じて、累計支援金額は3000万円に達しました。
さらに、オフィスの壁画もプロジェクトの一環として制作されており、企業理念をアートで表現することで、社内外への理解を深める狙いがあります。
専門家からの高い評価
審査員からは、アートと経済の交差点での新たな挑戦が高く評価され、顧客獲得、新商品の競争力向上、重要顧客との関係強化など、アートとの共創が多様な価値を生むことが注目されました。特に販売個数が約6.3倍に上昇したことは、この取り組みの成功を物語っています。
オイシックス・ラ・大地の理念
オイシックス・ラ・大地は、「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」などのブランドを展開し、安全で安心な農産物やミールキットの配達サービスを提供しています。サステナブルな取り組みも推進しており、フードロスを減らすための新たなサービスを広げています。
今回のプロジェクトが評価されることで、オイシックス・ラ・大地のブランドはさらに高まり、地域の再生に向けた新たな道が開かれることでしょう。食とアート、そして地域が一体となったこの取り組みは、今後も注目され続けることが期待されています。