TOWINGが主導するインセッティングコンソーシアムの始動
背景
株式会社TOWINGが中心となり、農業および食品業界のサステナビリティを高める「インセッティングコンソーシアム」が2024年8月に設立されました。このコンソーシアムは、温室効果ガス(GHG)削減を目的とした食農バリューチェーン(食農VC)の全体的な取り組みを支援するために設立されました。まずは、農林中央金庫やすかいらーくホールディングス、ニチレイフーズとの協力により始まり、新たに16社が参加しました。
インセッティングとは
インセッティングは、自社のバリューチェーンにおいて間接的なGHG排出(Scope 3)の削減を目指し、さまざまな投資や支援を通じて環境価値を創出し、ネイチャーポジティブの実現を狙う概念です。具体的には、TOWINGの提供する高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」を使い、農地に施用することで得られるカーボンクレジットを購入します。
第1回全体会合の開催
7月に本コンソーシアムの第1回完全会合が開催され、さまざまな技術紹介や基調講演が行われました。参加されたメンバー間でのネットワーキングも活発に行われ、連携強化の貴重な機会となりました。特に、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構の須藤氏や、経済産業省GXグループの折口氏からの講演は参加者たちにとって大変有意義なものでした。
未来の取り組み
今後は、国内でのインセッティングの浸透を図るために、米穀、畜産、土壌の3つのワーキンググループを設立し、実践的な議論を進める計画です。また、食農VCに関わる多様なステークホルダーとの連携が今後のカーボンニュートラルやネイチャーポジティブの移行につながると考えています。
TOWINGと連携企業について
株式会社TOWINGは2020年に設立された名古屋大学発のスタートアップで、農業資材の開発・製造・販売を行いながら、持続可能な農業の実現を目指しています。食農関連企業との連携に加え、農地でのバイオ炭の活用を進めることで、環境再生農業の実現を目指します。また、農林中央金庫も食農VCのトランジションを推進する重要なパートナーとして位置付けられています。
結論
インセッティングコンソーシアムの活動は、企業が持続可能な未来に向けた一歩を踏み出すきっかけとなります。GHG削減に向けた企業の連携や努力が、農業や食料品業界全体での環境保護に貢献することを期待しています。これからの動向に注目が集まります。