日本の宿泊施設に中華圏からの集客を実現するQRHOTELの業務提携

日本の宿泊業界に新たな波が到来しています。イー・ビジネスは、中国の最大級の共同購入型クーポンサイト「美団」およびクチコミプラットフォーム「大衆点評」を運営する美団点評社との業務提携を発表しました。この提携により、イー・ビジネスの提供している「QRHOTEL」が美団点評のシステムに統合され、新たな集客手段が生まれることになります。

2019年11月からスタートしたQRHOTELは、中国人観光客向けに特化した接客・集客支援サービスで、WeChatのミニプログラムを利用して宿泊事業者のサポートを行っています。今のご時世、インバウンド需要が高まる中、QRHOTELの役割はますます重要になっています。

美団点評は、居住空間や食事、エンターテイメントに関する情報を提供する中国最大のO2Oプラットフォームであり、「美団」では宅配サービスが、中国のデリバリー市場の約60％、オンライン予約サイトにおいて宿泊市場の約50％と、強力なシェアを誇っています。また、「大衆点評」はレストランや映画館などに対する口コミ投稿や閲覧、チケット購入サービスを展開し、中国の人々の約半数が利用しています。

この戦略的提携により、中国のユーザーは美団点評を通じてQRHOTELのブッキングエンジンを使って、直接日本の宿泊施設を予約可能になります。一方で、QRHOTELに登録している宿泊事業者も美団点評のプラットフォームでの集客が可能となります。これにより言語の壁を克服し、旅行中の利便性を大きく向上させるインバウンドソリューションが実現します。

この動きは特に、日本に訪れる中国人観光客にとって、より質の高いサービスと便利な体験を提供するものです。宿泊事業者も、この新しいマーケットにアクセスが可能になることで、経済的効果を享受できるでしょう。また、QRHOTELが窓口となることで、日本の宿泊業界が中国市場に進出しやすくなります。

美団点評社は2015年に設立され、現在は中国の生活関連O2Oサービスにおいて不可欠な存在となっています。イー・ビジネスも2007年に設立され、ITソリューションサービスやインバウンドソリューションサービスを展開する企業です。

両社の提携は、日本のインバウンド市場をさらに活性化させ、観光業全体に新しい風を吹き込むことでしょう。今後、QRHOTELを通じて日本各地の宿泊事業者が中国市場にアクセスしやすくなれば、インバウンド観光の促進に大きく寄与することが期待されます。日本の宿泊業界のさらなる発展に目が離せません。