企業CSRと消費者の意識
2013-04-18 11:56:12

アベノミクス後の消費トレンド:企業の社会的責任と消費者の意識変化

アベノミクス後の消費トレンド:企業の社会的責任と消費者の意識変化



近年、企業の社会的責任(CSR)への関心が高まっています。本稿では、株式会社ヤラカス舘SoooooS.カンパニーが行った調査結果を基に、消費者の意識変化と、アベノミクスが及ぼした影響について考察します。

調査結果から見える消費者の意識



調査によると、実に76%もの人が、企業による価格の引き下げだけでなく、社会的取り組みも求めていることが分かりました。この傾向は、特に30代以上で顕著であり、アベノミクス効果を実感しやすい世代において、企業の社会的責任への期待がより高まっていることが示唆されます。60代では、男性92%、女性86%が価格だけでなく、企業の社会的取り組みも重視しているという結果も出ています。

企業がどのような形で社会的取り組みを行うべきかという点では、「企業本来の業務の中で行うべき」という意見が71%を占めました。社員ボランティアや寄付といった本業とは別の活動よりも、商品開発やサービス提供を通して社会課題の解決を目指す取り組みの方が、消費者の共感を呼びやすいと言えるでしょう。特に30代、40代の女性では、この傾向がより強くなっています。

さらに、消費者は日常生活の中で無理なく参加できる、社会性のある商品やサービス(ソーシャルプロダクツ)への期待が高いことも明らかになりました。 「特別な費用や時間はかけずに、日常生活の延長線上でできることをしたい」と回答した人は78.2%にものぼり、震災後もこの傾向は変わっていません。ボランティアや寄付といった、時間や費用を要する活動よりも、ソーシャルプロダクツの購入などを好む傾向が強いことが分かります。

商品の社会的取り組みが購買行動に与える影響についても興味深い結果が出ています。商品自体が社会的取り組みを直接目的としている場合、それだけで購入に繋がる人は6.2%にとどまりました。しかしながら、63.2%の人が商品の社会的取り組みが「購入の検討につながる」と回答し、「ファンになったり、イメージアップにつながる」と回答した人も22.8%いました。これは、消費者の購買意欲が価格だけでなく、企業の姿勢や商品が持つ社会的な価値に影響されていることを示しています。

ソーシャルプロダクツへの注目



ソーシャルプロダクツの中でも、フェアトレード商品の将来的な購入意向は36.8%と最も高く、現在の購入率6.2%と比較して高い伸びを示しています。これは、フェアトレード製品への認知度や需要の高まりを反映していると言えるでしょう。

まとめ



本調査から、アベノミクス以降も消費者の間では企業の社会的責任への期待が高まっていることが明らかになりました。企業は、単なる価格競争だけでなく、社会貢献を意識した事業展開を行うことで、消費者の共感を獲得し、持続可能な成長を実現していく必要があると言えるでしょう。また、消費者は、日常生活に容易に取り入れられる、社会貢献度の高い商品やサービスを求めているため、企業はそうしたニーズに応える商品開発やサービス提供に注力していくことが重要です。フェアトレード商品への関心の高まりは、この傾向を裏付ける大きな証拠と言えるでしょう。

今後、企業はCSRを単なる企業活動の一環ではなく、事業の中核となる戦略として位置づけることが求められるでしょう。

会社情報

会社名
株式会社ヤラカス舘
住所
大阪府大阪市中央区瓦町2丁目6番6号
電話番号
06-6201-2131

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