OpenTextとFiservが新たな金融機関向けAIソリューションを発表

OpenTextとFiservが発表する「Content Next」

2025年9月29日、OpenText Corporation（NASDAQ：OTEX、TSX：OTEX）とFiserv, Inc.による新しい金融機関向けコンテンツ管理ソリューション「Content Next」が発表されました。本記事では、この革新的なソリューションがどのように金融業界の業務を効率化し、顧客サービスを向上させるのかを詳しく解説します。

「Content Next」の特徴

「Content Next」は、従来の文書リポジトリを超えたインテリジェントなコンテンツワークフローを実現することを目指しています。これは、企業が情報管理を再定義し、業務の効率化を図ることを可能にします。OpenTextのマルチテナントSaaSプラットフォーム「Core Content Management」を基盤にしているため、銀行や信用組合は手作業を減らしつつ、現代的な従業員体験を実現できます。

OpenTextの最高マーケティング責任者であるSandy Ono氏は、「Content Nextは単なるリポジトリではなく、インテリジェントな業務の促進につながります。金融機関はAIツールを活用し、迅速にインサイトを獲得することで、より優れた顧客サービスを提供できるようになります」と述べています。これにより、従業員は効率的に業務を進め、より良い成果を達成できるようになります。

一元管理された情報の提供

また、Content Nextは、信頼できる情報源（single source of truth）として機能します。これは、ガバナンスと拡張性を備えた情報管理を提供することで、ユーザーがMicrosoft 365やGoogle Workspaceとシームレスに連携できる点が大きな特徴です。さらに、新しく追加されたAIベースの検索・要約機能によって、銀行や信用組合は、信頼性の高いコンテンツ基盤を活用して融資処理および預金管理などの業務を流動的に行えるようになります。

Fiservのデジタル・金融ソリューション部門のプレジデントであるWhitney Russell氏は、「Content Nextは銀行や信用組合の業務効率を再定義します。AIを活用することで、顧客に対して実質的な成果をもたらすことが予想されます」と語っています。

AI時代にふさわしい協業

OpenTextとFiservのパートナーシップは、AIを用いた情報管理ソリューションの提供に基づいています。今後、インテリジェントなコンテンツワークフローは、銀行や信用組合が直面するであろうニーズに適応し、さらに拡張されることでしょう。両社は専門知識を持ち寄り、効率性、コンプライアンス、顧客エンゲージメントの新たな可能性を提供します。

調査によれば、全体の中でIT目標とAI戦略が一致している企業は少ないという課題が浮き彫りになっています。金融情報の複雑化が進む中、機密情報を保護しつつイノベーションを促進できるソリューションが求められています。「Content Next」は、このニーズに応えるための重要な一手です。