経営戦略を実現する人的資本経営
4月23日、「HiPro Biz」と「StepBase」によるオンラインセミナーが開催され、株式会社CAQNAL(カクナル)の代表取締役、中島篤が登壇しました。
セミナーの背景と目的
日本の労働市場は、人口減少とスキルの陳腐化という深刻な課題に直面しています。有効求人倍率は1.19倍でありながら、労働生産性はOECD加盟38か国中29位というデータが示す通り、企業は人材確保と効率的な活用に頭を悩ませています。2035年には、労働力不足がさらに深刻化すると予測されており、企業が持続的に成長するためには、従来の人事戦略を見直し、人材の可視化と活用に注力することが必要とされています。
このセミナーは、生産性と競争力を高めるための具体的な人的資本経営の実践手法を紹介し、参加者に役立つ情報を提供することを目的としていました。
セミナーの主なトピック
1. 人事制度の再定義
企業の古い年功序列や一括型の人事制度は、変化の激しい現代では機能しません。中島は、人事制度を経営戦略を実行するための「OS(オペレーティングシステム)」として再設計する必要があると提唱しました。具体的には、職務の等級定義、評価基準の明確化、報酬体系の見直しが重要です。
2. 動的人材ポートフォリオの構築
競争力を高めるためには、戦略的に重要なポジションを特定し、そこにリソースを集中する組織が求められます。中島は、現状と理想のギャップを定量化し、動的な人材フローを実現することの重要性を強調しました。
3. 自律的な組織づくり
人材確保のためには、外部採用だけでなく社内での流動性を高める仕組みが必要です。社内公募制度や職務記述書作成、定期的な1on1コーチングが、自律的なキャリア選択を促進します。
4. DXとデータの活用
多くの企業がDXを導入している一方で、その効果を実感できている企業は少ない現実があります。中島は、スキル定義と運用の定着がDX成功の鍵であると述べ、現場の混乱を招かないようにする必要があると警鐘を鳴らしました。
5. 外部人材との価値共創
正規雇用のみで成り立つ組織は広がりに限界があります。中島は、外部人材を単なる補填ではなく、共に価値を創出するパートナーとして位置づける意義を説きました。これにより、経営の質が向上し、人材育成や変化への対応力が高まるとしています。
会社概要と中島篤へのインタビュー
中島篤は、福島県出身であり、様々な業界で人事部長やコンサルタントとしての経験を持つプロフェッショナルです。彼が代表を務める株式会社CAQNALは、「人の力で『場』を興す」という理念の下、企業や自治体に対して幅広いコンサルティングを行っています。彼は、自身もテレワークやワーケーションを実践しており、柔軟な働き方を推進しています。
結論
セミナーで中島が述べた内容は、企業の経営戦略を実現するために、人的資本をいかに有効に活用し、組織を進化させていくべきかを示す貴重な指針です。