コクヨ株式会社が手がけた生活実験型賃貸住宅『THE CAMPUS FLATS TOGOSHI』が、2024年度のグッドデザイン・ベスト100を受賞したことは、デザインや住まい方に対する新しい視点を提供するものとして注目されています。志向する理念は『プロトタイプする暮らし』。これは、住人が居住しながら自分自身の理想的な生活や取り組みを試すことができるというものです。
この賃貸住宅は、コクヨが社員寮を再利用したプロジェクトであり、住む人々が自己実現を果たしながら、地域とのつながりを築けるモデルの構築を目指しています。居住しながら試行錯誤し、成長できる場を提供することで、多様なライフスタイルに対応する住宅として位置づけられています。
さらに、コクヨグループは、この受賞に加え、他にも複数のプロダクツやサービスがグッドデザイン賞を受賞しています。その中には、市民の共創活動を支援するカスタマイズ家具『ACTIVE FURNITURE PROJECT at AOAA』や、日本文具の魅力を発信する拠点『KOKUYODOORS』なども含まれます。
特に、『ACTIVE FURNITURE PROJECT at AOAA』は、市民が自由な発想で使える家具を提供し、公共空間をより多くの人々にとってオープンな場所にすることを目指しています。この家具は、元々存在していたものを、利用者のニーズに合わせてアップデートできる仕組みを持っており、知恵と創造力を活用する空間が設計されています。
また、『KOKUYODOORS』は日本文具の魅力を直感的に体験できる店舗で、 羽田空港に位置し、特に観光客やビジネスマンに対して文具の楽しさを提案しています。この店舗は、細部に至るまで使い心地を追求し、訪れる人々に特別な体験を提供しています。
コクヨはこれらのプロジェクトにより、デザインが日常生活にどのように寄与できるかを示しています。『THE CAMPUS FLATS TOGOSHI』はその典型例です。未来のライフスタイルを意識した賃貸住宅として、居住者が自らの夢や目標を追求し、同時に地域コミュニティと豊かな関係を築くことを可能にします。
今後もコクヨの取り組みは、デザインを通じて新たな価値を生み出し、日常生活をより豊かにすることに貢献し続けることでしょう。グッドデザイン賞は、こうした価値あるデザインの実現を促進する重要なステップとなっています。