銀座に誕生した新しい文化の拠点「SHUTL」
2023年10月7日、銀座に新たな文化発信拠点「SHUTL(シャトル)」がオープンします。この施設は、中銀カプセルタワービルのカプセルを再利用し、伝統と現代の新しい接続方法を探求する実験的な場として位置づけられています。運営は松竹が行い、銀座エリアでの独自の文化的体験を提供することを目指しています。
SHUTLのコンセプトと設計
SHUTLは、著名な建築家黒川紀章が設計したメタボリズム建築の一部です。ここに設置された2基のカプセルは、それぞれ美術や工芸作品を展示したり、映像上映イベントを開催したりするためのスペースとして機能します。「未来のオーセンティック」をテーマに、現代アーティストが日本の伝統文化を再評価し、自己の表現に結びつける実験場となります。
建築デザインとスペースの利用
SHUTLの設計は極めてシンプルで、外部との境界をできるだけ排除したデザインが特徴です。この環境は、多様な表現が生まれる場を提供し、訪れる人々がその変化を直接体感できるよう工夫されています。
- - 面積:約85m²(幅6.4m × 奥行13.3m)
- - 天井高:約4m
- - 構造:地上1階建の鉄骨造
ここには、竣工当時の姿に修復されたカプセルAと、スケルトンのカプセルBがあり、各スペースで異なる調和のとれた表現を体験できます。
オープニング展示シリーズ「伝統のメタボリズム」
SHUTLのオープニングを飾る第一弾企画展として「伝統のメタボリズム」が2023年10月13日から開催されます。この展示シリーズは、SHUTLのコンセプトを体現するもので、伝統文化の再解釈や新陳代謝を促進する作品が紹介されます。特に今回の内容は、「言葉と文字」「様式の変容」「見立て」の3期に分けて展開され、「伝統」が如何に他者とのコミュニケーションによって更新されていくのかに焦点を当てています。
第1期展示の概要
シリーズの初回として、2023年10月13日から11月5日の期間で行われる「伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜」では、コミュニケーションの重要な要素である「言葉」と「文字」がテーマです。また、この期には、現代詩やアート、デザインの分野で活躍するアーティストたちが参加しています。
- - 出展作家:最果タヒ、松田将英、三重野龍
- - 入場料:無料
それぞれの作家が、「言葉」と「文字」の現在と未来を探求した作品を展示し、訪れた人々に新たな視点を提供します。この機会を通じて、言葉が持つ力、そしてその進化に関する議論を喚起することを目指しています。
まとめ
SHUTLは、銀座エリアに新しい文化の風を吹き込む場として、多様な芸術的な実験を行い、伝統と現代を結びつける新たな方法を模索しています。今後も、多様なイベントを通じて、訪れる全ての人々に刺激的な体験を提供することでしょう。是非、オープンを楽しみにしていてください。