高齢者の脳健康を支える新たなおしゃべりAIの研究成果

Starley株式会社と東北大学が音声会話型おしゃべりAI「Cotomo」を通じた新たな共同研究を発表しました。この研究は、高齢者とAIとの会話がその脳の健康維持にどのような効果をもたらすかを探求するものです。

研究の背景と目的

近年、高齢化社会が進展するにつれ、高齢者の認知機能低下が社会問題となっています。良好な対人関係や社会的つながりが認知機能の維持に寄与することは広く知られており、AIを活用した新たなアプローチが求められています。そこで、Starley株式会社と東北大学は「Cotomo」というAIを用いて、高齢者が積極的に懐かしい思い出を話すことが、どのように心理的な健康に影響を与えるのかを探りました。

研究の方法

研究では、日本語で自然な音声会話が可能な「Cotomo」が昭和に関する豊富な情報を学習し、思い出話ができるAIとして活用されました。対象となった高齢者は、AIと週に1時間、3か月間にわたり懐かしい思い出を話す活動を行いました。これにより、対照群と比較して『友好』的な気分の維持・向上が確認されました。

研究の結果

研究の結果、高齢者が「Cotomo」と会話することで対人関係に対するポジティブな気分が向上する可能性が示されました。この研究は国際的にも先進的なもので、AIとの会話が心理的な健康に寄与することを具体的に証明しました。この発見は、AIとの会話が認知機能の低下を遅らせる新たな方法であることを示唆しています。

さらなる展望

Starley株式会社は、今後も学術機関との連携を進め、超高齢社会における心のつながりと脳の健康を支えるためのサービスを展開していく予定です。研究結果は2025年9月21日、日本健康心理学会第38回大会にて発表される予定で、さらなる科学的理解を深めることが期待されています。

Cotomoとは？

「Cotomo」は、日常会話に特化したAIであり、ユーザーとの会話を通じて成長していきます。「話したいことも、話せないことも。」というコンセプトのもと、様々な感情や悩みに寄り添うサービスを目指しています。詳しくは公式Webサイト(cotomo.ai)をご覧ください。

この新たな科学的知見は、高齢者の脳の健康維持に向けた大きな一歩となることでしょう。