ロート製薬の社内起業家支援制度「明日ニハ」の快挙
ロート製薬株式会社が運営する社内起業家支援プロジェクト「明日ニハ」が、「ビジコンAWARDS 2026」において、中でも著名な審査員特別賞「紺野登賞」を受賞しました。この賞は、一般社団法人Japan Innovation Networkの理事である紺野登氏の名を冠しており、企業内の新規事業提案制度における優れた取り組みを評価するものです。
「明日ニハ」とは?
「明日ニハ」は、ロート製薬が2016年から導入した複業・兼務制度に基づくもので、2020年からは本格的な社内起業家支援プロジェクトとしてスタートしました。この取り組みは、社会課題に向き合いながら新規事業の創出を促進するための制度で、社員が自らのビジョンとアイデアをもとに経営層へのプレゼンテーションを行い、実際に事業化を目指すものです。
このプロジェクトは、ロート製薬のビジョン2030「Connect for Well-being & Longevity」に沿っており、社員の起業活動を通じて、会社の新たな価値を創造することを目的としています。社員が兼務をしながら自らのアイデアを事業化するための支援として、クラウドファンディングや会計、法務のサポートが提供されています。
様々な事業の成功
「明日ニハ」というプロジェクトからは、これまでに15の新規事業が立ち上げられ、現在ではその中から1つがロート製薬の正式な事業として運営され、他の13事業も法人化に至っています。その中で5社が黒字化を達成しており、これは社員の創造力を活かした成果と言えるでしょう。特に、最終審査会のピッチの際には、評価される理由として、ロート製薬が持つ「挑戦」と「応援」の文化が大きく寄与したことが挙げられました。
新しい実績と事業の事例
2026年4月以降、プロジェクト6期生からは計4社の合同会社が設立されています。それぞれの事業が社会的意義を持ちながら、法人として運営されており、その内容は多岐にわたります。
1.
クロススキルラボ合同会社 では、育児などのライフイベントで培ったソフトスキルを可視化し、企業の人材育成に活用するHRテック事業。
2.
合同会社VELA は、ペットのオンライン相談サービスを提供し、新しい獣医師の働き方を提案しています。
3.
ノットアンド合同会社 では、能登の伝統野菜や米を活用したグルテンフリー食品の6次産業化を推進。
4.
ピペットベーススタジオ合同会社 では、研究者向けに実験技術の動画学習を提供し、教育やOJTの効率化を図っています。
これらの事業は、新たな社会価値の創出とともに、社員のキャリアや成長の機会を拡大させるものとなっており、ロート製薬の文化や方針を具現化しています。
挑戦し続ける文化の重要性
プロジェクトの発起人である市橋健氏は、今回の受賞がロート製薬の挑戦と応援の文化に根ざしているとし、「明日ニハ」が新しいチャレンジが当たり前になり、社員が様々な困りごとに向き合う事業へと進化していくことを目指していると語りました。今後もこのプロジェクトは進化を続け、さまざまな企業との提携を深めながら、更なる挑戦を促していくことでしょう。
ロート製薬の「明日ニハ」は、社内起業の新しい形を示すものであり、企業文化の進化の一端を担う素晴らしい試みに、ぜひ注目していきたいものです。