台湾の宇宙企業jtSPACEが打上げるサブオービタルロケット
2025年7月6日、台湾のロケット開発企業であるjtSPACE株式会社が、北海道スペースポートから新たな一歩を踏み出します。同社が開発したサブオービタルロケット「VP01」の打上げが予定されており、これは日本における初の海外資本によるロケット打上げとされています。打上げの目的は、高度100km以上の宇宙空間への到達と、ロケットシステムの全体的な動作検証です。
打上げの概要
打上げ日: 2025年7月6日(日)
打上げ時間: 6:00-7:30、10:50-12:00、16:00-17:00のいずれかの時間帯(日本標準時)
予備日: 7月12日、13日、19日、20日、26日、27日
打上げ場所: HOSPO Launch Complex 1 - Launch Pad 12
打上げ方位角: 東南東
この打上げは、jtSPACEにとっても大きなマイルストーンとなります。VP01は、人工衛星を搭載可能なロケットへと発展するための重要なステップであり、高度約100kmに到達することで、ロケットの性能を確認することが求められます。また、打上げは天候等の影響を受けるため、慎重に準備が進められています。
HOSPO(北海道スペースポート)とは
HOSPOは、北海道大樹町に位置する商業宇宙港であり、2021年に本格稼働しました。広大な土地と東南方向への海に囲まれた立地は、ロケット打上げにおいて非常に理想的です。大樹町は「宇宙版シリコンバレー」を目指し、さまざまな宇宙関連企業の誘致や、地域活性化に力を入れています。
VP01の仕様
- - 名称: サブオービタルロケット「VP01」
- - 全長: 12m
- - 直径: 0.6m
- - 重量: 1.4t
- - エンジン: 固体燃料の合成ゴムと亜酸化窒素(N2O)を使用したハイブリッド方式
- - 推力: 第一段6,500kgf、第二段1,100kgf
- - 予測最高高度: 約100km
このVP01サブオービタルロケットの打上げは、科学技術の進展のみならず、宇宙産業による地域経済の活性化にも寄与します。
地域への影響
北海道大樹町の町長、黒川豊は、HOSPOが民間に開放されていることを強調し、jtSPACEの打上げが地域振興の第一歩であると述べています。地域の産業の発展と宇宙ビジネスの誘致によって、この町が未来の宇宙産業の拠点として成長していくことを期待しています。
コメント
jtSPACEの代表取締役社長兼CEOである劉永裕は、打上げの実施に至るまでの関係者の支援に感謝の意を表し、今回の挑戦が日本の宇宙産業の発展や地域活性化に貢献できることを願っています。また、SPACE COTANの代表、小田切義憲も、jtSPACEの努力を称賛しています。
まとめ
jtSPACEのサブオービタルロケット「VP01」が2025年7月に実施される打上げは、日本の宇宙産業における新たな歴史の一ページを刻むものとなるでしょう。打上げに向けた準備が着々と進んでいる中、関心が寄せられています。公式な情報はHOSPOのウェブサイトで更新される予定ですので、ぜひチェックしてみてください。
HOSPO公式サイト