三島由紀夫復刻版
2024-12-23 11:48:53

三島由紀夫生誕100年記念『假面の告白』初版本復刻版が登場

2025年1月28日、三島由紀夫生誕100年を記念して、彼の代表作『假面の告白』の初版本が復刻版として限定出版されることが発表された。この重要な文学作品は1949年に初めて刊行され、著者自らが「私の「ヰタ・セクスアリス」であり、能(あた)ふかぎり正確さを期した性的自伝である」と述べ、文学界に衝撃をもたらした。

復刻版では、当時のカバーや表紙、扉、月報なども再現され、函入り仕様となる。三島氏の手による特別なノートも収められる予定で、復刻版は本書が初めて刊行された時の感覚を甦らせるものとなるだろう。なお、この復刻版は2025年の初版のみで、その後の重版は行われないため、熱心なファンにとっては貴重な一冊となる。

この作品の執筆を依頼したのは、著名な編集者である河出書房の坂本一亀氏であり、彼は当時の「書き下ろし長篇小説」シリーズを推進していた。三島氏は、書きたいという思いが強く、坂本氏曰く「ふたつ返事で快諾した」という。これが彼の作家としての人生を方向転換させるきっかけとなったことは言うまでもない。

本作の復刻は1996年以降、27年ぶりとなり、当時の封入物なども再現される。これは、三島氏の言葉ともいえる「この本は私が今までそこに住んでゐた死の領域へ遺そうとする遺書だ。この本を書くことは私にとつて裏返しの自殺だ」という強烈なメッセージをしっかりと感じることができる貴重な機会である。

三島由紀夫は1925年に東京で生まれ、東京大学を卒業後に大蔵省に入庁。しかし、作家としての道を追求するために退職した。彼の作品は、単なるフィクションを越え、作品を通じて自己探求をしており、文壇において独自の地位を確立している。1970年には自衛隊市ヶ谷駐屯地で自ら命を絶つという衝撃的な結末を迎えた。

多くの文学ファンにとって、この復刻版は単なる本の販売を超え、三島由紀夫という作家が彼の名を冠した作品に込めた思いや情熱を追体験する大切な瞬間となるだろう。これを機に、彼の作品に再注目されることは間違いない。

復刻版の詳細は以下のとおりである。
書名:假面の告白初版本復刻版
著者:三島由紀夫
発売日:2025年1月28日
価格:税込3,960円(予価本体3,600円)
ISBN:978-4-309-03945-9
出版社:河出書房新社
芸術や文学に興味がある方は、ぜひこの特別な作品を手にしてみてはどうだろうか。


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会社情報

会社名
河出書房新社
住所
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201

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