シミ形成の新たな解析法
2025-09-16 12:01:31

シミ形成のメカニズムを解明する新技術!個々の要因分析を目指す

シミ形成のメカニズムを探る新たなアプローチ



ポーラ・オルビスグループ傘下のポーラ化成工業株式会社(神奈川県横浜市)は、微小皮膚採取技術「マイクロバイオプシー」を用いた研究によって、シミ(老人性色素斑)形成のメカニズムに新たな知見を得ました。この重要な発見は、2025年8月16日から17日に開催される第43回日本美容皮膚科学会総会で発表されます。

シミが持つ多様な要因に迫る



シミは、見た目や大きさ、色の濃さにさまざまな違いがありますが、内部での形成要因も異なる可能性があることが示唆されています。特に、シミの形成は表皮細胞から色素細胞への影響を受けることが分かっています。具体的には、ケラチノサイトの刺激がメラノサイトを活性化し、メラニンの過剰生産を促します。さらには、メラニンの輸送促進や、表皮の細胞入れ替わりの遅延もシミの形成に影響を与えるとされています。

このように、多様な要因が絡み合うシミ形成の謎を解明するためには、個々のシミの内部状態を詳しく分析する必要があります。これまでは、シミを対象にした研究が困難であったため、その分野での進展が求められていました。

マイクロバイオプシー技術の革新



ポーラ化成工業が採用したマイクロバイオプシーは、直径250µmほどの極細針を使用し、人体に与える負担を最小限に抑えて皮膚の一部を採取する方法です。この技術を用いることで、以前の方法(パンチバイオプシー)に比べて、皮膚の回復が早く、細胞の遺伝子発現を正確に測定することが可能となっています。

採取した細胞を用いて、シミに関連する遺伝子の分析を行い、シミ形成のメカニズムを理解する手法が確立されました。特定のシミの形成要因を解析するために、AIを用いて関連する遺伝子群を選定し、それぞれのシミの遺伝子発現状況を定量化しました。

各シミの新たな特性を発見



研究の結果、シミによって遺伝子発現の状態に明確な違いが見られ、各シミには独自の形成要因が存在する可能性が示されました。これにより、今後は個々のシミに応じたアプローチを行うことが再び期待されます。

今後は、この新たな発見を基に、一人ひとりに合った効果的なシミ対策の研究が進められる予定です。中でも、池袋西口病院の船坂陽子医師との共同研究も重要な役割を果たしています。彼女の長年の研究活動により、美容皮膚科の分野での発展が期待されます。

まとめ



ポーラ化成工業が進めるマイクロバイオプシー技術は、シミ形成に関する理解を深め、個々のシミの特徴を生かした美容法や治療法の開発につながると考えられます。この技術が進むことで、より効果的で個別化された治療が実現する日が待たれます。


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会社情報

会社名
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス
住所
東京都中央区銀座1-7-7ポーラ銀座ビル
電話番号
03-3563-5517

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