将棋日本シリーズJTプロ公式戦で藤井聡太が2年ぶり3回目の優勝を達成

藤井聡太が見事な勝利を収めたJTプロ公式戦決勝

2025年11月23日、東京ビッグサイトで行われた「将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」決勝において、藤井聡太竜王・名人が永瀬拓矢九段を破り、2年ぶり3回目の優勝を果たしました。この試合は将棋ファンにとって非常に注目の一戦となり、結果が期待された藤井聡太は見事にそのプレッシャーに応えました。

対局の舞台と概要

本試合は東京都江東区にある東京ビッグサイトの東展示棟4・5ホールで行われました。振り駒は来場者によって行われ、永瀬九段が先手を取ることとなったのです。解説を務めた森内俊之九段は、先手の永瀬九段が中盤で優位に立ちやすいと語っていたものの、試合は藤井竜王が見事にこの予想を覆しました。

試合の展開

藤井聡太は、開局から2手目で雁木に進み、永瀬九段の攻撃を冷静に防ぎながら、局面を自分のペースに持ち込むことに成功しました。特に中盤での△３二玉は、先手の攻めを巧みに受け流すための重要な一手であり、藤井の棋風を存分に発揮させています。
永瀬九段も果敢に攻め入りましたが、藤井の連結した駒が良い形を保ち続け、永瀬の歩切れが響く局面に持ち込まれてしまいました。藤井はその後、緩急を使った駒捌きを展開し、優位を確保していきました。

藤井聡太の勝利の声

勝利を収めた藤井聡太は、試合後のコメントで自身の進行について言及。自らの戦略が活きたと語り、特に後手としての形を作る過程にこだわったことを明かしました。また、今回のJT杯出場経験が活かされたとし、さらなる成長を続ける決意を示しました。彼にとって、このJT杯は特別な意味を持つ大会であり、持ち時間の短さが面白さを増す要素となったようです。