SIRMS®が目指す未来
住友重機械搬送システム株式会社の開発したDXツール、SIRMS®(サームス)が日刊工業新聞社の第67回「十大新製品賞」において「日本力(にっぽんブランド)賞」を授与されました。この受賞は、日本の製造業、特に造船業における革新的な取り組みとして、大きな注目と評価を集めています。
SIRMS®の概要と機能
SIRMS®は、造船業界におけるクレーンの稼働状況を可視化し、分析することで、現場の生産性を向上させることを目的としたツールです。2024年5月にリリースされたこの製品は、これまで把握が難しかったクレーンの稼働データをリアルタイムで確認できるようにしており、その結果として安定した操業や効率的な計画の実現に寄与しています。
生産性向上のための3つのポイント
SIRMS®は、以下の3つの機能を通じて生産性の向上を実現します。
1.
安定操業の実現
無駄な操業停止を避けるため、自動通報機能により故障の兆候を未然に防ぐことが可能です。
2.
計画精度の向上
実際の操業と計画を比較することで、ムダを減らし、改善策を見つけ出す手助けをします。
3.
情報の共有化
稼働情報や部品情報をリアルタイムで共有でき、作業効率が大幅に向上します。
SIRMS®のデータ管理の仕組み
各工場に設置されたクレーンの稼働データは、住友重機械グループ専用のクラウドサービス「SHIcute」に自動的に転送されます。このシステムにより、ユーザーは必要な情報をすぐに確認可能で、データからの分析を通じて生産性の向上を図ることができます。また、故障が発生した際には、迅速に状況や原因を把握し、早期の復旧支援を受けることが可能です。
開発の背景
住友重機械搬送システムは、数十年にわたって日本の造船業界と深い関わりを持ちながら、大型クレーンの製造・販売を行ってきました。これまでに数百台のクレーンが納入されており、業界内でのシェアは9割以上を誇ります。業界のニーズに対応した製品を生み出す中で、多くの企業が抱える共通の課題に注目し、SIRMS®が誕生しました。「クレーンの稼働状況が正確に把握できない」という声に耳を傾け、それに基づく開発を進めた結果と言えるでしょう。
SIRMS®の将来展望
SIRMS®は、今後他業界や異なる機種への展開も視野に入れており、これまでの経験を活かしてさまざまなニーズに応えていくことを目指しています。住友重機械搬送システムは、技術革新を通じて価格競争力を維持し、お客様の期待を上回る製品開発に力を入れていく方針です。今後の展開がますます楽しみです。
さらなる情報
SIRMS®に関する詳しい情報は、住友重機械搬送システムの
製品紹介ページをご覧ください。
技術革新の波を巻き起こす住友重機械搬送システムの挑戦は、今後も続きます。日本のモノづくりの未来を形作るSIRMS®の進展に、大いに注目していきたいですね。