高齢者の就職支援を強化するジョブメドレーの挑戦
株式会社メドレーが運営する「ジョブメドレー」は、近年、60代以上の求職者に対する支援を強化しています。この求人サイトの決定数は、前年に比べて43%の増加を記録し、月間1,000人を超えています。このペースでの成長は、医療介護業界が抱える人材不足の解消だけでなく、高年齢者が年齢にとらわれることなく働き続ける「生涯現役社会」の実現に大きく貢献しています。
高齢化社会の背景
日本の65歳以上の高齢者の割合は確実に増加しており、2024年には29.1%、2040年には34.8%に達すると予測されています。また、少子化の進行によって労働力人口が減少する見込みです。このような状況の中で、日本政府は「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」を改正し、企業に対して65歳までの従業員の雇用を義務づけるなど、高齢者を積極的に雇用しようとする動きが見られています。
総務省のデータによれば、2004年以降、65歳以上の就業者数は増加傾向にあり、2023年には914万人と過去最多を記録しました。特に、「医療・福祉」といった分野に従事する高齢者は、この10年間で約2.4倍にもなっており、就労意欲も高まっています。
ジョブメドレーの取り組み
ジョブメドレーは、誰でも手軽に利用できる求人サイトを目指し、全61職種にわたる豊富な求人情報を提供しています。「未経験可」や「ブランク可」といった特徴から求人を簡単に検索できるのが特徴です。シニア世代にも配慮したデザインのリニューアルを行い、利用者が自分のスキルや年齢に応じた求人を見つけやすいプロセスを設けています。
また、応募先と直接やりとりできるメッセージ機能や、LINEとの連携による簡単な問い合わせ機能など、安心して利用できるサポート体制を整えています。インターネットに不慣れなシニア世代にも使いやすいサービス設計を心掛けており、結果として60代以上の求職者が月間1,000人を超えるまでに成長しています。
利用者の声
利用者からは、高齢者が求職活動を行う際に感じる不安を軽減する声が寄せられています。和歌山県の60歳女性は、ブランクを抱えながらも、ジョブメドレーを通じて求人情報を探し、無理なく応募に至った経緯を語っています。「分かりやすい保育園の紹介に興味を持ち、応募した結果、トントン拍子で採用につながりました」と述べています。また、東京都の64歳女性は、初めて求人サイトを利用したが、その方が簡潔で、スムーズに就職活動を完了できたと感謝の意を示しています。
一方で、介護サービス企業の担当者は、シニア世代の持つ豊富な人生経験が介護の現場で貴重であると語ります。シニアが安心して働ける環境を整備することが、今後の医療介護分野において重要な課題となってきます。
今後の展望
ジョブメドレーは、今後もアクセシビリティやサービス品質の向上を進め、全ての世代にとって使いやすい求人サービスを提供し続けます。シニア世代への就業支援が進むことで、医療介護分野の人材不足を解消し、「生涯現役社会」の実現を向けた取り組みをさらに加速させていく所存です。
会社概要
株式会社メドレーは、医療ヘルスケアの充実を目指し、多様なサービスを展開している企業です。医療現場での情報システムを通じて、質の高い医療サービスの提供を実現しています。ジョブメドレーに加え、複数の医療関連サービスを運営し、質の高い医療環境の整備に寄与しています。