SKTがIP InfusionとEdgecoreと共に進めたIOWNネットワークの新たな実証試験成果

韓国の通信革新、IOWNネットワークの実証試験成功！

韓国のSK Telecom（以下、SKT）は、グローバルなオープンネットワーキングリーダーであるIP Infusion、Edgecore Networksと共同でIOWN（Innovative Optical and Wireless Network）オールフォトニクスネットワークを活用したIPoDWDM（IP over DWDM）のユースケースにおけるライブ概念実証（PoC）を遂行し、成功を収めました。この成果は、ディスアグリゲーション型ネットワークソリューションの可能性と効果を示す重要なステップです。

技術革新への取り組み

本PoCでは、Edgecoreが提供するホワイトボックスハードウェアと、IP Infusionのネットワークオペレーティングシステム「OcNOS」を組み合わせることで、高性能かつコスト効率に優れた接続性を実証しました。SKTは本プロジェクト内で従来の機器と新しいディスアグリゲーション型ソリューションとの統合を図りつつ、その機能と性能を検討しました。これにより、長距離通信環境においても、ネットワーク効率の向上が実現されています。

ディスアグリゲーションのメリット

ディスアグリゲーションとは、ハードウェアとソフトウェアの機能を分離し、それぞれ最適化することを指します。この手法を採用することで、企業は自社のニーズに合った部品を組み合わせることができ、コストメリットだけでなく、運用の効率化も図ることができます。今回の実証実験では、SKTの先進的なSDN（Software Defined Networking）オーケストレータが活用され、光モジュールのリアルタイム監視や自動管理が可能になりました。これにより、複雑なマルチベンダー環境を簡素化しながら、ネットワークの状態を常に把握することができました。

SDNオーケストレータの役割

SKTのSDNオーケストレータは、光モジュールのTxパワー、ラインレート、波長などの制御に成功し、テレメトリによるモニタリングシステムが確立されました。この技術により、運用はシンプルになり、全体のパフォーマンスと信頼性が向上。これこそがディスアグリゲーション型IPoDWDMソリューションの強みであり、今後のさらなる進化への期待が高まります。また、SKTはこの成功を基に、SDNオーケストレータのさらなる強化を図り、より迅速なイノベーションを追求していくとしています。

未来への展望

今回のPoCによって、SKTは韓国においてネットワークのイノベーションを推進する能力があることが実証されました。IOWN APN（全フォトニクスネットワーク）を活用し、複数のベンダーから提供されるさまざまな400G OpenZR+光技術を用いて、高速での長距離伝送が実現できます。IP Infusionの「OcNOS」とEdgecoreのホワイトボックス機器の組み合わせによって、ネットワークの性能を保持しつつ、そのアーキテクチャを簡素化しています。また、OpenZR+光技術によって、光モジュールに関する重要なデータの設定、モニタリング、検索が容易になります。

コラボレーションの重要性

この実証実験は、ディスアグリゲーション型IPoDWDMソリューションの技術的実現可能性だけでなく、イノベーション促進とコスト削減におけるオープンなマルチベンダーコラボレーションの価値も証明されました。SKT、IP Infusion、Edgecoreは、連携を通じて、迅速で拡張性に富んだネットワークの導入に新たな基準を設け、光ネットワーキングの進化に向けた道を拓いたのです。

SKTのバイスプレジデント、Takki Yu氏は、「このライブトライアルにより、当社のネットワークにおけるディスアグリゲーション型ソリューションの実行可能性が証明されました。このPoCの成功は、当社のIPoDWDMユースケースにおけるコスト効率と技術的卓越性の一歩となるでしょう」とコメントしています。

IP InfusionのCEO、緒方淳氏も、「このような画期的なPoCを行えたことを嬉しく思います。『OcNOS』はIPoDWDMに向けた柔軟なソリューションを提供し、事業者がネットワークのイノベーションと最適化を進める手助けをします」と述べています。