ERPCがSolana RPCの最速記録を更新
オランダを拠点とするELSOUL LABO B.V.が、同社の提供する「ERPC(Solana Enhanced RPC)」において、重要なインフラ改善を実施しました。この改良により、Solana特化型RPCサービスのレイテンシが劇的に低下し、これまでの最速とされていた記録を更新しました。
新インフラ移行の背景
最近、ブロックチェーンサービスの利用が急増し、それに伴い多くのユーザーがSolanaのインフラにアクセスしています。ELSOUL LABO B.V.は、日次で200万を超えるリクエストが処理される中、これに耐えうる新たなインフラを必要としていました。この大規模なインフラ移行は、負荷分散を効率的に行う新設計によるもので、ユーザーの急増時においても安定したサービスが提供可能です。
レイテンシの大幅改善
新しいアーキテクチャの導入によって、ERPCはグローバル平均応答時間を約16msに短縮しました。これまでの既存システムでは60~70msが一般的であったため、その約4倍の高速化を達成したことになります。
この改善により、特にトラフィックが集中する環境下においても、安定した低レイテンシが維持されることが期待されています。この対応は、ユーザー体験を向上させ、さらに多くの利用者を惹きつける要因となることでしょう。
協調動作型アーキテクチャの採用
新設計により、各リージョンでのノードが協調して動作し、ユーザー数やアクセスが急増した際でもその性能を最大限に発揮します。特に、ヨーロッパ(フランクフルト、アムステルダム)や北米(ニューヨーク、シカゴ)、アジア(東京)に位置するノードが連携することで、各地からのアクセスに対して最適な通信経路を選択します。
この設計は、以前よりも高い安定性と可用性を同時に実現しました。
アーキテクチャの重要なポイント
ERPCでは、高効率なRust製ハイパフォーマンスプロキシが新たに導入されました。このプロキシは、特に大量のトラフィックが発生する際にその効果を発揮し、単体ノードの処理性能を飛躍的に向上させています。これにより、ネットワーク全体の可用性も向上し、より多くのユーザーに向けたサービスが実現されました。
また、分散型設計により、高可用性も確保されています。これにより、どの地域からのアクセスに対しても、適切なルートを自動的に選択することが可能になり、これまで以上に安定したインフラが整えられました。
今後の展望
実際、ERPCは単にレイテンシを低下させただけでなく、急なアクセスの増加や障害耐性の向上にも取り組んでいます。今後予定している機能追加や最適化により、DeFiやNFT、GameFiなど様々なユースケースを支える基盤としての進化が期待されています。
この新しいインフラを受けて、ERPCは引き続き多くのユーザーに高品質なサービスを提供し、Solanaエコシステムの発展に貢献し続けるでしょう。
参考リンク
ELSOUL LABO B.V.は、グローバル規模で稼働する分散ノードの活用を通じて、さらに高機能で低遅延のRPCサービスを提供し、Solanaとその周辺インフラの進展に寄与していく所存です。