OriHimeで広がる可能性
2021-12-02 09:30:02
分身ロボット「OriHime」と共に進化する障がい者支援の未来とは
近年、障がい者支援施設に向けた新しい取り組みが注目されています。それは、分身ロボット「OriHime」を活用したeラーニングMC業務です。この取り組みは、NPO人材開発機構と株式会社オリィ研究所との契約更新を機に、さらに拡大することが発表されました。
「OriHime」を用いた障がい者の活躍
分身ロボット「OriHime」を通じて、障がいや難病を抱える方々が自宅からWeb講義のMCを担当しています。この取り組みでは、特に障がい者支援施設の職員を対象にした「サポーターズ・カレッジ(サポカレ)」の「15分で学ぶ!障がい者支援の基礎」シリーズにおいて、毎週新たな講義が配信されます。「OriHime」を操作することにより、身体的な制約を持つ方も、講義の冒頭でナレーションを行い、参加者との関わりを持つことができるのです。
実際に「OriHime」の操縦を行うパイロットの方々からは、「サポカレの収録はとても楽しい」との意見や、「外と接する機会がないので、この活動を通じて新しい可能性を皆さんに伝えたい」といった前向きな感想が寄せられています。このような感想からも、彼らの新しい挑戦がどれほど意義深いものであるかが理解できます。
背景にある課題
このプロジェクトは2016年から始まりました。当初は、障がい者支援施設の職員がスタジオでナレーションを行っていましたが、より広い社会参加を実現するための試行錯誤の中、オリィ研究所の「OriHime」との出会いがありました。
従来の方法では、障がいを持っている方々の雇用機会は限られていましたが、「OriHime」を利用することで、彼らの可能性が広がりを見せています。社会との接点を持ちたいと願う障がいのある方々の意欲を実現することによって、相互理解が促進されているのです。この取り組みは、画一的な基準や枠に捉われず、各人に合った働き方や発言の場を提供しています。
サポーターズ・カレッジの役割
「サポーターズ・カレッジ」は、障がい者支援施設で働く全ての職員を対象としたオンライン研修サービスです。毎週配信されるWeb講義に加え、オンラインでのLiveゼミが提供されており、職員同士が学び合う機会を創出しています。
このサービスは年間165,000円(税込)で、何名でも受講可能というユニークな制度です。このため、雇用形態を問わず、施設内の全職員が平等に研修を受けることができます。特に、どの法人でも5つの施設までは追加料金なしで利用できるため、多様な規模の法人にも対応しています。これにより、障がい者支援の質の向上が期待されています。
NPO人材開発機構の目指すもの
NPO人材開発機構は、障がい者支援施設の職員が実務を通じて求められる知識やスキルを身につけられるよう、さまざまな機会を提供しています。この組織は、個々の職員の「働きがい」や「仕事への誇り」を育むことで、障がい者福祉全体のサービスの向上を目指しています。
自発的に参加する法人や施設が増えることで、より実効性のある支援が実現し、障がい者雇用の促進にもつながっています。「サポーターズ・カレッジ」の理念に共感する法人の参加を期待しています。
結論
分身ロボット「OriHime」を通じた新たな支援の試みは、障がいを持つ方々に新しいチャンスを与え、社会との絆を深める素晴らしい例です。この取り組みがますます広がることで、全ての人が参加できる社会の実現に向けた一歩となるでしょう。今後も、将来を見据えた支援の方法に期待が寄せられます。
会社情報
- 会社名
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特定非営利活動法人NPO人材開発機構
- 住所
- 東京都新宿区神楽坂2-4結城ビル4F
- 電話番号
-
03-5206-7831