大学生の84％が生成AIを日常活用！Z世代のライフスタイルに影響を与える調査結果

大学生の84％が生成AI利用！Z世代の新しいライフスタイル

高校生からの生成AIユーザーが急増し、大学生の84％が週に1回以上、生成AIサービスを利用していることが、株式会社イマーゴが発表した「大学生のAI利用実態調査」で明らかになりました。この調査では、約760名の大学生から得た興味深いデータが、彼らの日常生活におけるAIの役割を浮き彫りにしています。

調査結果の概要

調査は2025年の5月29日から7月4日の期間に実施され、過半数の学生が大学1年生の時から生成AIを利用開始しています。特に注目すべきは、全体の77％が大学生活の初期にAIサービスの利用に踏み出しているという点です。これによって、今やZ世代は「生成AIネイティブ」と呼ばれる存在になりつつあります。

生成AIは大学生の日常に密着

調査によると、生成AIサービスを「ほとんど毎日利用する」と回答した学生は28.7％、さらに43.3％が「週に数回利用する」と答えています。合わせて7割以上の学生が、生成AIを日常の重要なツールとして活用していることが分かりました。プライベート用途においても64.2％の学生が「よく利用する」または「たまに利用する」と答え、大学生の生活全般にAIが浸透しています。

最も多く使用されているサービスはChatGPTであり、82.2％の学生が利用しています。これに対し、Google GeminiやMicrosoft Copilotはわずか数パーセントの支持を集めています。このことから、生成AIが大学生にとって「まずChatGPT」という存在になっていることが明らかです。

AIの利用がもたらす変化

生成AIはもはや単なる学業支援ツールに留まらず、大学生の日常生活にも広がってきています。調査では、AIを「AI彼氏」や料金相談などに活用するケースが増えており、若者たちが生成AIを感情に寄り添う“デジタルの親友”として受け入れる様子が見て取れます。これにより、ユーザーは生成AIを情報源としてだけではなく、感情的な相談相手として利用していることが分かりました。

高校時代からのAI利用が進行中

大学生が生成AIを利用する際の早期化も顕著です。約30.6％の学生が高校時代からAIサービスを使用していると回答しており、これは約3人に1人が高校時代からの利用者であることを示しています。特に18〜19歳の学生の半数が高校時代にAIを利用し始めているとの結果が出ており、この世代は生成AIとの接点を持つ機会が増えていることが分かります。

広告への意識とその扱い

調査では、生成AIサービスの無料利用を希望する学生が77.0％だった一方で、広告による中立性への問題提起が明らかになりました。42.7％の学生は「広告の影響をあまり許容できない」と答え、信頼性に対する強い意識が察知されます。これは、生成AIが価格優先志向と倫理感の両方を兼ね備えた期待に応えるべきだというユーザーの要望を反映しています。

未来に向けた展望

この調査から得られるのは、大学生が生成AIを単なる便利さや情報処理のツールとして利用しているのではなく、日常生活における心の支えとしても受け入れているという点です。AIはユーザーのライフスタイルに溶け込み、共感的な存在になる可能性を秘めています。今後は生成AIにおいて、ユーザーの求める透明性や共感性をどうデザインしていくかが、注目される課題となるでしょう。

結論

株式会社イマーゴの代表取締役社長である神尾寿氏は、本調査から見える若年層の生成AI利用がもはや文化や倫理の観点にまで影響を与え始めている点を強調しています。生成AIは、単なる技術の導入としてだけではなく、日常生活における新たな関係性を生み出しつつあることを示しており、これに対する意識調査も今後の発展に大きな影響を与えるでしょう。このように、大学生による生成AIの利用は、今後ますます進化する新しいライフスタイルのシンボルとなることが予想されます。