CrestecBio、脳と臓器を守る医薬品の開発を加速
CrestecBio株式会社は、シードラウンドで合計2.5億円の資金を調達したことを発表しました。この企業は、筑波大学の研究を基にした高分子医薬の創薬を目指すベンチャー企業で、2021年12月に設立され、茨城県つくば市に本社を置いています。
資金調達の詳細
今回の資金調達は、1st closeと2nd closeを合わせたものであり、主な投資家にはUntroD Capital Japan株式会社、国立研究開発法人科学技術振興機構、株式会社ケイエスピー、及び株式会社Newsight Tech Angelsが含まれています。この資金により、虚血性脳卒中に対する神経保護薬「CTB211」の臨床試験を加速するための準備が進められます。
CTB211の医療的意義
日本における脳卒中の年間発症数は約30万人にも上ります。虚血性脳卒中に対する再開通治療(血栓回収療法)は2015年に普及し、高い有効性が示されましたが、再灌流障害により多くの患者が機能障害に苦しんでいるのが現状です。CTB211は、活性酸素種(ROS)を除去することで神経細胞を保護することが期待されています。
新体制の構築
CrestecBioは、2026年4月1日付で取締役会設置会社へ移行し、経営体制を強化しました。新たに小林克利氏が取締役に就任し、代表取締役の丸島愛樹、取締役の本田哲郎、監査役の武田泉穂と共に、経営の基盤をさらに強固なものとします。この変革により、研究開発のスピードを向上させることを狙っています。
投資家の期待
各投資家からも高い期待が寄せられています。Untrod Capital Japanの三井善夫氏は、再灌流障害の低減が患者やその家族、社会全体にポジティブな影響をもたらすと評価しています。また、科学技術振興機構の香取就美氏は、CrestecBioが開発するCTB211によって、患者のQOL(生活の質)が向上することに期待を寄せています。
研究者としての挑戦
代表取締役の丸島愛樹氏は、脳神経外科医として20年以上のキャリアを持ち、患者の生命を第一に考える治療の必要性を痛感してきました。彼は筑波大学の研究を通じて、この重要な課題の解決に挑むことを決意し、CrestecBioを創業しました。
今後の展望
CrestecBioは、今回の資金調達を通じて、CTB211の非臨床試験、製造開発及び規制対応を進め、将来的には他の酸化ストレス関連疾患への応用も視野に入れています。「脳と臓器を護る高分子医薬」というビジョンを持ち、医薬品の実用化へと着実に進む姿勢を見せています。
CrestecBioの基本情報
今回の取り組みにより、CrestecBioは医療業界に新たな価値を提供し、患者への貢献を果たしていくことでしょう。