農業用倉庫を美容院に転換した「miike」が長野県建築文化賞を受賞

美容院「miike」が長野県建築文化賞で最優秀賞を受賞

2023年、長野県建築文化賞の第16回において、農業用倉庫をリノベーションして誕生した美容院「miike」が最優秀賞を受賞しました。このプロジェクトは、単なるリノベーションにとどまらず、地域に新たな価値をもたらす重要な取り組みとなっています。

長野県建築文化賞について

長野県建築文化賞は、長野県内で建設された優れた建築物を表彰する制度です。地域の風土や文化に根ざし、創意工夫に富んだ作品を評価することを目的とし、隔年で実施されています。受賞対象は一般部門、住宅部門、既存ストック活用部門など多岐にわたります。

「miike」の特徴とデザイン

「miike」の所在地は長野県東御市で、周囲に広がる田園風景と八ヶ岳連峰を見下ろす美しいロケーションにあります。以前はプレハブの農業用倉庫があった場所を、Uターン夫婦が運営する美容院と写真スタジオに改装しました。このリノベーションは、外壁部分を巧みに利用したデザインが特徴で、もともとの構造を活かしながら新たな魅力を引き出しています。

リノベーションにあたっては、既存の外壁下地を基にした工夫が施されています。外壁が巧みにくり抜かれ、可動式の鏡が設置されるなど、機能性と美しさを兼ね備えたデザインが実現しました。

環境への配慮と地域活性化

「miike」の設計には、省エネルギーの観点からも工夫が施されています。周囲の空地も整備され、新たな活気をもたらすことに成功しました。これにより、地域住民にとっても訪れやすく、楽しい場所へと変わることが期待されています。寂しかった風景が、今では賑やかな場面へと進化しつつあります。

設計者と施工者のこだわり

この美容院の設計を手掛けた株式会社ihrmkは、これまでにも数多くのユニークなプロジェクトを手がけています。「状況の中の建築」をテーマに、様々な環境や社会的背景を考慮しつつ、柔軟なデザインを提案しています。

今回のプロジェクトには、有限会社アールクラブが施工を担当し、確かな技術によって実現されました。デザインと機能性が融合した空間が評価され、専門家からも高い評価を得ています。

まとめ

美容院「miike」の最優秀賞受賞は、地元の文化や環境を大切にしつつ、新たな価値を生み出す取り組みの一環として、話題となりました。リノベーションを通じて生まれた美しい空間は、訪れる人々に感動を与えることでしょう。今後も、その独自のデザインが多くの人々に愛され、地域の活性化につながることが期待されます。