災害時のオストメイト支援体制が整備される
令和7年9月17日、愛媛県今治市において、株式会社アスティスと今治市が「災害時におけるストーマ用装具の供給及び保管等に関する協定」を締結しました。この協定は、大規模な災害発生時に、オストメイトである市民や観光客が安心して避難生活を送るためのサポート体制を整えることを目的としています。
協定の内容と特色
この取り組みでは、今治市内に居住するオストメイトはもちろん、仕事や観光で市内に滞在中の方々も対象となり、災害発生時には速やかにストーマ用装具や関連用品が提供されることになっています。協定による供給は、全てアスティスの社会貢献の一環として行われるため、市民や被災者に経済的負担が生じることはありません。
今治市に住むオストメイトは300人以上おり、これまでの防災体制の中では視点が抜け落ちていたオストメイトへの配慮が、今後は具体的に実行されることになります。加えて、平時においても防災啓発や訓練を行い、連携体制を強化することで、実効性のある取り組みとして期待されています。
協定締結式における意義
今治市役所での協定締結式に出席したアスティスの岡田剛男愛媛営業部長は、「大規模な災害時でも、オストメイトの方々に安心していただける環境を提供したい」との意気込みを表明しました。この協定が成立することで、今治市のオストメイトがより一層豊かな生活を送れることが期待されます。
ユニバーサルデザインの推進
協定の締結に加え、アスティスからはユニバーサルデザインに配慮した温水洗浄機能付き前広便座「ZA FREE」が今治市に寄付されました。「ZA FREE」は一般的な便座よりも前部のスペースが広く、ハンドシャワー機能も備えた設計が施されています。
この新しい便座は、健常者と障がい者が同じ環境で安心して使用することを可能にします。寄贈された便座は、市役所本庁舎のトイレに設置され、ユニバーサルデザイン推進の第一歩として役立てられる予定です。
未来に向けて
今治市は、アスティスとの連携を機に、誰もが安心して暮らせる社会の実現に向けた取り組みをさらに進めていく方針です。新たな支援体制が整ったことで、地域全体としてオストメイトを支援する強固な絆が築かれることが期待されています。これにより、今後も多くの人々が安心して生活できる社会の実現に向けた足がかりが整うことでしょう。