2025年5月20日、東京都中野区にある新渡戸文化小学校にて、株式会社Melonが主催する「マインドフルネス×SELプログラム体験会」が開催されました。このイベントは、教育現場や家庭で活用できるマインドフルネスの手法を学ぶ貴重な機会であり、小学4年生とその保護者が参加しました。
この体験会は、Melonが出版予定の書籍『イラスト版 どこでもマインドフルネス 子どものための集中&リラックスワーク39』の刊行を記念して実施されました。参加者は、SEL(社会性と情動の学習)の観点に基づき、マインドフルネスを日常の中でどのように取り入れることができるのかを学びました。
イベントには、MELONの講師であり書籍の著者である金田絵美さんが登壇。彼女は「感謝のメガネ」と「クールな呼吸」という2つのワークを児童たちに紹介しました。金田さんは、子どもたちがどのように自己理解を深め、心の健康を育むことができるかを語り、「自分の心と向き合う機会は、成長にとって重要だ」と力説しました。
新渡戸文化小学校は、初代校長である新渡戸稲造博士の教えを生かし、毎朝の授業開始前に1分間の沈黙を実践しています。この日も、児童たちは日常で親しんできた瞑想によって、心を静めてからワークに臨みました。会場は次第に静まり返り、参加者は心の落ち着きを感じることができました。
体験後に行われたアンケートでは、「マインドフルネスの体験は面白かったか?」という問いに82.7%が「とても面白かった」「面白かった」と回答、88%が心の落ち着きを実感したと答えました。参加者たちは、「友達と喧嘩した時」に方法を活用したいと語るなど、感情を客観的に見つめ直す方策としてのマインドフルネスを活用したい意向を示しました。
自由回答の中には、「イライラした時に落ち着く方法が知れて嬉しい」「感謝のメガネで周りを見たら大切なものがたくさんあることに気づけた」といった心温まる感想も寄せられました。
この体験会は、Melonが子どもたちのメンタルヘルス改善に向けた支援を行っていることから生まれたもの。新型コロナウイルスの影響で、子どもたちの精神的な問題が増加する中、マインドフルネスが教育現場でどのように役立つかを模索する重要な取り組みです。
特に近年、SELが重視される中で、マインドフルネスを日常生活に効果的に取り入れる方法は非常に重要です。参加者は、「どう実践したら良いかわからない」という声を受け、具体的な方法を学ぶ場として今回のイベントが実施されました。
新渡戸文化小学校は、子どもが自律的に学び成長する「子ども主体の教育」を目指しています。確固たる学力を背景にしながら、クリエイティビティを育成するプロジェクト型の学びを大切にしています。また、全校ミーティングを通じて、児童たちが自ら考え、行動する「自律型学習者」を育てています。
このような取り組みを通じて、心を整える習慣が広がり、さらに多くの子どもたちが自己理解を深めていくことが期待されます。新渡戸文化小学校の児童や保護者の皆さん、ご参加いただきありがとうございました!今後も、マインドフルネスの普及とその効果的な取り組みが、様々な教育現場で進んでいくことを願っています。