宮崎県西臼杵郡に位置する高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町の3つの町が、猫の殺処分ゼロを実現する新たなプロジェクトを始めます。この取り組みは、公益財団法人どうぶつ基金が主導し、行政との連携を通じて進められます。2025年4月から7月の間、これらの町には移動型手術車が到着し、飼い主のいない猫に対して無料で不妊手術を行う予定です。このプロジェクトは、猫たちの未来を明るくすることを目的に策定されたものでもあります。
プロジェクトの背景
高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町は、宮崎県の最北西部に位置し、周囲の中心都市から離れた中山間地域です。この地域では、地域住民の高齢化や過疎化が進み、猫に対する管理が難しくなっています。これまで、多くの猫が無計画に繁殖し、その結果、ダムや川に遺棄される悲劇も報告されています。
特に、高齢者による猫の世話が多く行われており、高齢者が入院や施設に入ると猫が適切に世話されなくなるリスクが高まります。このような背景の中、どうぶつ基金に対する支援要請が高千穂町の町長からもたらされ万事が動き始めました。
TNRとは何か?
今回のプロジェクトで行われる「TNR」とは、Trap(捕獲)- Neuter(不妊手術)- Return(元の場所に戻す)という意味の略称です。この方法は、野良猫の数を減らすための効果的な手段とされています。すでに調査によれば、この3町には未手術の猫がそれぞれ186頭、159頭、164頭確認されており、これらの猫たちに不妊手術を実施することで、無駄な繁殖を防ぎ、最終的には地域の猫問題を解決することが可能です。
実施スケジュールと場所
このプロジェクトは、2025年の4月から7月にかけて実施されます。以下が予定されている日程です:
- - 4月23日(水)~4月26日(土):旧鞍岡中学校(五ヶ瀬町)
- - 5月27日(火)~5月30日(金):Gパーク(五ヶ瀬町)
- - 6月24日(火)~6月27日(金):大人歌舞伎の館(日之影町)
- - 7月23日(水)~7月26日(土):八戸黎明館(日之影町)
このプロジェクトでは、合計で400~500頭の猫に手術を行う見込みです。
未来への希望
どうぶつ基金は、この取り組みをただのボランティ活動としてではなく、モデルケースとして全国に広めていくことも目標としています。過疎化の進む地域で、猫と人々の共生を実現するため、支え合う関係を育んでいく必要があります。
これにより、高齢者と猫が共に生活するための持続可能な仕組みを地域で作り上げることが期待されています。どうぶつ基金は、地域住民に寄り添いながら、これからも活動を続けていきます。
さらなる情報を求めて
このプロジェクトに関心のある方は、ぜひどうぶつ基金の公式ウェブサイトやSNSを通じて最新情報をチェックしてください。地域での活動の様子を随時お知らせしていきます!