前田昭博氏の白瓷作品展が銀座で再び開催！その魅力に迫る

銀座・和光にて「前田昭博白瓷譜」が開催

銀座の和光にて、10月10日(木)から20日(日)まで、重要無形文化財保持者である前田昭博氏の個展「前田昭博白瓷譜」が開催されます。10年ぶりの開催となるこの展覧会は、前田氏が手がける「白磁」作品の数々を紹介する特別な機会です。

前田氏は鳥取県の自然豊かな環境に工房を構えており、自然の美しさや季節の移ろいからインスピレーションを得ています。彼の作品には「光と影が織りなす陰影の美しさを形態に表現したい」という強い思いが込められており、それが彼の白瓷作品に独特の魅力を与えています。作品の白色は湿度の高い鳥取県の雪を連想させる淡い青みを帯びており、見る者に温かさを感じさせる釉調が特徴です。

作品の制作工程でも、前田氏の独自のアプローチが際立ちます。彼は轆轤を用いて厚みを持たせたのち、自らの手の圧力で形を整える過程を経ることで、硬質でありながら柔らかい印象を生む作品を創出しています。手跡のわずかな痕跡を残すことで、作品に生命感が宿るのです。

2023年は前田氏の古希(70歳)の節目の年です。彼は「“用”を離れての器は成り立ちませんが、実用だけではカタチの面白さや美しさが少し足りないように思えます」と語り、実用性を大切にしつつも、白瓷の新たな表現を試みています。今回は壺、香炉、酒器といった「器のカタチ」を追求した作品が70点展示される予定で、前田氏の集大成ともいえる内容です。

特に注目したいのは、白瓷の面取香炉や酒器、捻面取盃など、細部にまでこだわった造形美です。これらの作品は形状の美しさや機能性を兼ね備えており、穏やかな空間を演出します。

今回の展覧会は、銀座・和光のセイコーハウスホールにて無料で開催され、訪れる人々は前田氏の作品の魅力に浸ることができます。営業時間は11:00～19:00で、最終日は17:00までの開場です。休業日はなく、誰でも気軽に立ち寄って楽しむことができます。

この特別な機会を逃すことなく、ぜひ穏やかで静謐な世界をただ楽しんでみてください。前田昭博氏の魅力的な白瓷の作品群が、あなたを待っています。

【開催情報】

- 会期: 2023年10月10日(木)～10月20日(日)
- 会場: セイコーハウスホール (東京都中央区銀座4-5-11 セイコーハウス 6階)
- お問い合わせ: 03-3562-2111 (代表)
- 入場料: 無料
- 営業時間: 11:00～19:00 (最終日は17:00まで)