AI時代の医療情報の信頼性を問う
一般社団法人日本インターネット医療協議会(JIMA)は、医療分野における情報の信頼性を確保することを中心に活動しています。この度、2025年12月5日(金)13:00から17:00にかけて、Zoomミーティング形式で「JIMAフォーラム2025」を実施することが決定しました。
フォーラムの目的
「JIMAフォーラム2025」は、医療・ヘルスケア分野における情報テクノロジーの発展を促進しつつ、その信頼性を確保することを目的としています。特にこのフォーラムでは、AI技術が医療現場にもたらす影響について考察し、医療機関・行政・研究者が直面する課題を共有し、実践的な解決策を見つけ出す場となります。
活動の背景
長年にわたり、JIMAは医療情報サイトの認証事業である「JIMAトラストプログラム」を核心に活動してきましたが、2023年秋以降、その事業の継続が困難に直面しました。事務所を東京から徳島に移転し、現在はスリムな体制で事業の再構築を進めています。このフォーラムはその新たなスタートを象徴するものでもあります。
プログラムの概要
当日は、以下の多彩なプログラムが予定されています:
1.
eヘルス倫理コード4.0のバージョンアップ
報告者:三谷博明(JIMA副理事長)
AIを医療サービスに組み込む際に直面する倫理的な課題について説明し、具体的な改訂内容を紹介します。
2.
「AIで“正しい受診”をデザインする」
講演者:森田真一(株式会社eヘルスケア 取締役部長)
医療相談データを用いたAI活用事例を紹介し、効果的な受診行動の設計方法について解説します。
3.
新たなサイバーセキュリティ施策の全貌とその影響
講演者:森田巧(JIMA特別研究員)
医療機関を狙うサイバー攻撃の変化と、その対策についての情報を提供します。
4.
生活習慣病と心臓血管病の予防法
講演者:東丸貴信(東邦大学名誉教授)
誤解されがちな予防法について科学的視点から検討します。
5.
ChatGPTの評価に関する調査
講演者:西藤なるを(西藤小児科 院長)
生成AIの医療現場での評価とその結果の分析を行います。
6.
米国における医療情報とAIの最新トピック
講演者:辰巳治之(JIMA理事長)
アメリカでの医療情報や規制の現状について解説し、国内外の比較を行います。
参加方法
参加費は無料で、以下の対象者を広く募集中です:
- - 医師・医療機関関係者
- - オンライン診療や医療情報サイトの事業者
- - 行政担当者
- - メディア関係者
参加希望の方は、JIMA事務局までメールでお申し込みください。具体的な接続情報は事前にお知らせします。フォーラム終了後には、オンラインでの懇親会も計画しています。
まとめ
「JIMAフォーラム2025」は、医療情報の信頼性が単にウェブサイトの問題に留まらず、AIやサイバーセキュリティ、受診行動などが深く関連した複雑な生態系のものであることを認識し、現場からの具体的な解決策を見出す機会です。私たちは、このフォーラムを通じて、医療の未来についてより良い方向に進むための知恵を共有したいと考えています。