叡啓大学が「PBL IA(春クォーター)最終報告会」を開催
2025年5月27日、広島市中区の叡啓大学にて、「課題解決演習IA(Project Based Learning Exercise IA)」の春クォーター最終報告会が行われました。この日のために、学生は約2か月をかけてさまざまな現地調査を行い、クライアントから提示されたテーマに基づいて本質的な課題を探求してきました。
クライアントとの連携が成功のカギ
報告会では、いくつかのグループが異なるクライアント企業に対して行ったプロジェクトを発表しました。具体的には、一般財団法人家電製品協会、広川株式会社、株式会社グロウアップの3つの企業が関わるプロジェクトを報告しました。
一般財団法人家電製品協会
このグループは、使い終わった家電の再活用をテーマとし、若者(Z世代)へのリサイクル法の周知を目指しました。調査を通して、正しいリサイクル情報がSNSでは広まっているものの、家電販売店で消費者がリサイクルに関する情報を得る機会が非常に限られていることが判明。また、インターネットでの家電購入の増加により、リサイクル情報に触れない消費者も多いという事実も改めて認識されました。この課題を解決するためには全世代にリサイクルの重要性を伝える必要があると報告されました。
広川株式会社
次に、広川株式会社に対するプロジェクトでは地域の防災意識の向上がテーマでした。彼らの調査では、小学校における防災イベントの受け入れ態勢が不十分であることを突き止め、特に子ども向けのコンテンツが欠けていることが課題だと指摘しました。小学生やその親世代にも参加を促すような遊びを取り入れた防災イベントの実施を提案し、その必要性を強調しました。
株式会社グロウアップ
最後に、株式会社グロウアップが抱えるビジネスモデルの課題についての発表がありました。このグループは、同社が人手不足により十分な営業活動ができず、受講者獲得に講師の個人的なつながりに依存していることを浮き彫りにしました。将来的な新規顧客獲得を図るため、営業活動の分業化が必要であると報告されました。
参加者の評価と今後の展望
参加者からは、各グループが行った実地調査の成果が大きく評価され、特に地域と企業の連携がプロジェクトの成功に不可欠であるとの意見が多く寄せられました。また、クライアント側からは学生たちの新たな視点が非常に有益であったというコメントもあり、今後のコラボレーションの可能性が期待されます。
このように叡啓大学の「PBL IA」は、学生にとって貴重な経験の場となり、企業にとっても未来のアイデアを得る場となっています。次回の報告会にも注目が集まることでしょう。
叡啓大学について
叡啓大学は、地域社会と連携し、実践的な教育を提供することで知られる公立大学です。そのカリキュラムは、学生が社会で直面するリアルな課題に取り組むことを重視しており、今後も多くのプロジェクトが進行中です。
公式サイト
このような取り組みを通じて、叡啓大学は地域貢献と教育の質向上を目指しています。