「KAMIKAZE」を解説
2018-04-11 10:00:49

国産ビットコインASICチップ「KAMIKAZE」の誕生と今後の展望

日本初の革新技術「KAMIKAZE」



昨今、ブロックチェーン技術は急速に発展しており、その中心的な役割を果たすのがマイニングです。このマイニング作業には、コンピュータの高い演算処理能力が必要とされています。しかし、これまでのところ、マイニング専用のASICチップに関しては、中国企業が大きなシェアを占めていました。しかし、このたび日本からも革新的なマイニング専用チップ「KAMIKAZE」が登場し、注目を集めています。

「KAMIKAZE」は、世界初の7nmプロセス技術を用いた国産のビットコイン用ASICチップです。この開発により、日本のもの作りが再び世界の舞台で光を放つことが期待されています。特に、ハードパワーと電力効率において大幅な改善が見込まれています。

「KAMIKAZE」の特長とは



この新しい「KAMIKAZE」チップは、数々の利点を持っています。その最大の特長は、消費電力の効率性です。従来のチップと比較して、電力効率は50%以上も向上しており、0.05 W/GH以下を達成しています。従来のマイニングでは莫大な電力が必要とされていましたが、「KAMIKAZE」によって、これが大幅に削減されることになります。

さらに「KAMIKAZE」は、そのサイズに対して回路の密度が5.2倍にもなるという驚異的な特性を持ち、その性能は従来のマイニングチップの約4倍にあたる最大300 GH/sを実現しています。これにより、従来のマイニングマシンのパフォーマンスは飛躍的に向上し、省電力化とともに処理速度も大きく改善されました。

開発の背景にある日本の技術



「KAMIKAZE」は、株式会社TRIPLE-1が開発したもので、2016年に設立された同社は、国内唯一のブロックチェーン技術開発会社として注目されています。代表取締役の山口拓也氏とCTOの尾崎憲一氏を中心として開発が進められました。そしてチップ製造は、台湾のTSMC社が担当しています。

従来のマイニングチップの技術は16nmが主流でしたが、今回発表された「KAMIKAZE」が7nmを使用することで、回路の高密度化を実現しました。今後、この技術を利用して小型で効率的なマイニングマシンの提供が計画されています。

未来への期待



「KAMIKAZE」は2018年8月のサンプル出荷を経て、10月から量産が始まる予定です。2023年度には月産1000万個を目指すという目標も掲げられており、今後の展開が非常に楽しみです。また、同時に「KAMIKAZE」を搭載したマイニングマシンの開発も進行中です。

この新しいASICチップの登場により、今後のマイニングにおける日本の技術力の向上や、新たなビジネスチャンスの創出が期待されています。多くの企業がこの技術を利用したり、関連する新しい製品やサービスが生まれることにより、競争が加速すると考えられます。

まとめ



「KAMIKAZE」の開発は、日本がブロックチェーン技術の分野でも重要な地位を確立するための第一歩となるでしょう。特にビットコインマイニングの現場においては、その革命的な性能向上が日本の技術力をアピールする絶好の機会です。今後も、目が離せない技術であることは間違いありません。

会社情報

会社名
株式会社TRIPLE-1
住所
福岡県福岡市博多区博多駅東 1-14-20ITビルII 7階
電話番号
0570-031-119

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