プライベートブランドの消費者イメージ調査
近年、スーパーマーケットでのプライベートブランド(PB)の強化が進んでおり、顧客の間でもその存在感が増しています。株式会社モニタスが実施した調査によると、2024年には81.9%のスーパーマーケットがプライベート商品を取り扱うと予測されています。本調査は一都三県に住む20~79歳の600名を対象に行われました。
プライベートブランドの現状
スーパーマーケットはプライベートブランドを導入する目的に「粗利益の確保」や「企業ブランド価値の向上」、そして「商品の安心・安全の向上」などを掲げています。特に注目すべきは、顧客に対するイメージが企業が伝えたいブランドコンセプトとどの程度一致しているかという点です。
TOPVALU(トップバリュ)
TOPVALUに対する消費者の好印象は、特に「コストパフォーマンスが高い」という回答が53.7%を占めました。さらに「安心できる」(9.8%)や「品揃えが良い」(8.3%)といった意見も多く寄せられています。公式HPでは「新しいアイデアとワクワクをお届けします」とのメッセージがある反面、実際に「斬新な商品がある」と感じている人は2.8%にとどまり、企業の意図と実際の印象の間にギャップがあることが示唆されています。
セブンプレミアム
次に、セブンプレミアムについて調査した結果、「おいしい」というイメージが29.0%、次いで「高品質」が18.2%、そして「コストパフォーマンスが高い」が13.9%となりました。開発を担当する株式会社セブン&アイ・ホールディングスでは、PB商品に対して「価格競争力を持ちながらもおいしさや安全に妥協しない」という強い信念を持っています。そのためか、消費者の認識にもそのフィードバックが強く影響していると考えられます。
みなさまのお墨付き
西友が展開する「みなさまのお墨付き」に対しても良いイメージが幅広く感じ取られています。コストパフォーマンスが高いと感じる消費者は42.2%。残りの項目では「安心できる」(11.3%)や「品揃えが良い」(9.7%)という回答が寄せられました。TOPVALUと同様のイメージ調査ではありますが、みなさまのお墨付きはより多様な価値を提供しようという姿勢が消費者に受け入れられていると言えるでしょう。
結論
このように、調査から明らかになったのは、プライベートブランドに対する消費者の好印象がそれぞれ異なる側面を持つということです。企業が意図したブランドイメージがどのように消費者に届いているかを理解することは、今後のマーケティング戦略を練る上で非常に重要です。
モニタスの提供する『スパコロ』は、顧客理解と市場把握を可視化し、企業がより深く消費者に寄り添えるサービスです。今後も進化を続けるPB市場の中で、消費者の声をいかに活かしていくかが重要なテーマとなることでしょう。