日本旅行業協会、オーストラリアへのサステナブルな旅を推進
一般社団法人日本旅行業協会(JATA)は、アウトバウンド促進協議会(JOTC)と協力し、オーストラリアへの送客を拡大するための新たな施策を発表しました。これは、サステナブルな旅の重要性を広め、環境保護に貢献しながら、旅行者の体験価値を向上させることを目的としています。
施策の背景
オーストラリア政府観光局の最新の調査によると、多くの旅行者が「サステナブル」な旅を選択する意向を示しており、そのためのコスト負担も厭わないと言います。日本旅行業協会は、こうしたニーズを受けて、オーストラリア政府観光局やクイーンズランド州、西オーストラリア州の観光局との連携を強化し、持続可能な観光の促進に注力します。
施策の内容
2025年度から2026年度にかけて行われるこの施策は、昨年度の「サンゴの日」をスタートとして、さらに発展させたものです。サンゴの保全体験を中心としたプログラムが拡張され、個人客に加え、団体旅行にも対応する形で、旅行を通じた社会貢献の機会を提供します。
企画商品施策
参加旅行会社が共通して取り扱うオーストラリア行きのツアーには、環境保護活動に貢献できる特別な商品が用意されています。この企画商品には特別なロゴが付与され、参加者が旅行を通じてサステナブルな取り組みを支援。具体的には、グレートバリアリーフやブルーマウンテンズ、ロットネスト島などの対象エリアが設定されています。
旅行者は、これらのツアーを利用することで、サステナブルな取り組みを行う団体への寄付も行えます。このような仕組みを取り入れることで、旅行者の参加意識を高め、行動につなげる狙いがあります。
団体施策
団体旅行においては、2026年度以降も持続可能な観光を促進するための提案書が用意されています。企業や学校が社会貢献活動を通じてオーストラリアを訪れる際の動機付けとして、環境に配慮したMICE(Meeting・Incentive・Convention・Exhibition)など、様々な団体向けのコンテンツが用意されています。
特に注目されるのは、オーストラリアのカーボンクレジット制度を活用したプロジェクトとの提携です。旅行を通じて環境保護に取り組む企業や団体と連携し、旅行中に植樹プログラムやカーボンオフセットツアーを企画しています。
参画旅行会社
この新たな施策に参加する旅行会社には、ANA Xやエイチ・アイ・エス、近畿日本ツーリスト、JTBなどが名を連ねています。今後、さらなる団体が参加し、サステナブルな旅行の輪が広がることが期待されます。
まとめ
今回発表された施策は、日本の旅行者にとってオーストラリアを訪れる新たな価値を提供し、旅行を通じて持続可能な社会の実現に貢献するものです。これからの旅行がどのように変わっていくのか、期待が高まります。
サステナブルな旅を考えるなら、ぜひオーストラリアを訪れて、その魅力に触れてみてはいかがでしょうか。