ビジネス交流が加速するモータースポーツの新たなステージ
2023年11月21日、三重県鈴鹿市にある鈴鹿サーキットで、全日本スーパーフォーミュラ選手権を運営する株式会社日本レースプロモーション(JRP)が「第2回技術セッション」を開催しました。このイベントは、一般社団法人日本自動車会議所および鈴鹿市の後援を受けて行われ、参加企業14社と180名以上の来場者が集まりました。以前の富士スピードウェイでの初開催を上回る盛況ぶりです。
サステナビリティをテーマとした技術展示
今回の技術セッションの主題は「サステナビリティ」であり、多くの企業が新しい技術や研究成果を披露しました。カーボンニュートラル燃料や、次世代パワートレイン、さらに低環境負荷の運営技術に関するプレゼンテーションが行われ、来場者はその先進的な内容に高い関心を寄せました。特に、F1、フォーミュラE、スーパー耐久など、さまざまなレースカテゴリーでの技術の進展がテーマとして取り上げられました。
基調講演では、日産のフォーミュラE開発や、HondaのF1パワーユニットに関する最新の取り組み、トヨタの水素エンジンの実用化に向けた進展など、多岐にわたる話題が紹介されました。2026年シーズンにSUPER FORMULAに導入予定の国産セルロースエタノール混合低炭素ガソリンや、F1日本GPにおけるサステナビリティ実践の取り組みが特に注目を集めました。
技術者同士の意見交換
展示ブースでは、SUPER FORMULAに技術提供を行うパートナー企業や、自動車関連企業、研究機関が集まり、最新技術を紹介しました。これにより、約180名を超える技術者や研究者同士が意見を交換し、活発な技術交流が図られました。サーキットという特性を活かした実走環境での議論は、非常に意義深いものとなりました。
JRPの代表、上野は挨拶の中で、2021年にスタートした「NEXT50」プロジェクトが、メーカー間の協力を通じて成し遂げた成果に触れ、「モータースポーツはモビリティ産業の発展に貢献する“走る実験室”である」と強調しました。サステナブルな移動を支えることが、未来の社会や文化の基盤を成すという意義を強調しました。
未来に向けた取り組み
技術セッションの成果を受け、JRPはモータースポーツが社会的課題解決や技術革新に寄与する可能性を再確認しました。今後も、モータースポーツを日本の産業として発展させ、パートナー企業や研究機関との共創を進めていく意向を示しました。2026年シーズンには、7月17日と11月20日の2回、技術セッションを開催予定で、詳細は追ってSUPER FORMULAの公式サイトで発表されます。
この技術セッションはモータースポーツとモビリティ産業の未来に重要な役割を果たすことが期待されています。興味のある企業および団体は、お問い合わせを歓迎しております。