株式会社博報堂コンサルティングが発表した新サービス、イノベーションクラウドの全貌とは？

株式会社博報堂コンサルティングが新サービスを発表

株式会社博報堂コンサルティングが、10月30日より新サービス「イノベーションクラウド」を正式に開始することを発表しました。このサービスは、社内の固定観念を超えた新しいビジネスアイデアの創出を目指し、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が集まり、独自の視点からビジネス課題を解決することを目的としています。具体的には、MBA学生やクリエイターなど多様な視点の専門家が集まったネットワークを形成し、独自のアイデアをオンラインで提供していきます。

外部視点の重要性

近年、アジア市場では最低賃金の引き上げが進められており、それに伴い多くの製品やサービスが供給過剰に陥っています。企業はこの状況を打破するために、従来の枠組みを超えた革新的なアイデアを必要としています。しかし、新たな事業を創造するために社内の人材だけでは限界があることも事実です。経済産業省の調査によれば、多くの企業が「新事業創造を牽引する人材がいない」と感じているとのことです。

このような市場環境の中で、イノベーションクラウドは外部の視点からのソリューションを提供し、企業の成長に貢献することを目指しています。内部での考え方に囚われず、多様な価値観に基づいたアイデアを集約し、今後のビジネス展開に役立てるのです。

質の高いアイデアの提供

クラウドソーシングという手法はこれまでも広く利用されてきましたが、イノベーションクラウドは質の高い人材によるアイデアの提供にフォーカスしています。現在約1000名の登録者がいるこのネットワークは、業界で実績を持つ専門家やクリエイターから成り立っており、高いレベルのアイデア創出が期待されています。

さらに、集まったアイデアをただ集めるのではなく、博報堂コンサルティングのコンサルタントが評価し、絞り込むプロセスが設けられています。これにより、より実行可能性の高いアイデアが生まれることが保証されます。

トライアルの成果

サービス開始に向けたトライアル期間中には、フィットネスクラブに対して多様なアイデアが提案され、約157件のアイデアを短期間で集めることに成功しました。これにより、新たなコンセプトが具現化される動きも始まっています。

新しい価値観の導入

また、イノベーションクラウドでは、従来の人材評価の仕方も見直されています。過去の経歴や実績だけではなく、将来の可能性を重視した評価を行い、その結果、真に実力のある人材を企業と結びつけることが目指されています。このアプローチにより、発想や創造性を評価する新しいリクルーティング手法の展開も期待されています。