大和ハウス工業がKANSAI DX AWARD 2025で金賞受賞
大和ハウス工業株式会社は、関西デジタル・マンス実行委員会主催の「KANSAI DX AWARD 2025」において、金賞を受賞しました。この賞は、デジタルトランスフォーメーション(DX)における優れた取り組みを評価するもので、特に大企業部門での受賞に至りました。表彰式は2025年10月27日に行われ、関西経済連合会の役員からも高く評価されました。
デジタル技術導入の背景
建設業界は、多くのアナログ作業が残る中でのDX推進が求められています。大和ハウス工業は、建設分野の社会的課題に応える形でBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の活用を推進してきました。具体的には2017年に情報一元管理システムを構築し、設計から施工、維持管理に至るライフサイクル全体をデジタル化。さらに、仮設住宅の早期建設を目指す「配置計画案自動作成プログラム」を2018年に開発しました。
受賞を支えた主な取り組み
1. 配置計画案自動作成プログラム
このプログラムは、BIMを活用することで災害発生時に即座に必要な仮設住宅の配置を自動で作成するものです。具体的には、敷地の境界をデジタルで読み込み、自動的に住宅や駐車場の配置を3Dモデルで設計します。この技術により、災害時のスピード感ある対応が期待されています。
2. スマートコントロールセンター
また、2020年からは、「スマートコントロールセンター」を設置し、施工現場の監視を遠隔で行うシステムを導入しました。これは、複数の現場の映像やデータをリアルタイムで管理できるもので、現場監督が実際に現場に赴くことなく進捗確認と指示出しを行えます。AIによる危険検知システムも導入されており、安全性の向上にも寄与しています。
評価と今後の展望
審査委員会からのコメントによれば、大和ハウス工業の取組は具体的な成果を上げつつあると評価されました。特に災害時の迅速な対応力や、一貫したシステム導入による効率化が注目されています。今後も積極的にDXを進め、業界の持続的発展に寄与していく方針です。
建設業界のIT化はまだ始まったばかりですが、大和ハウス工業の先進的な取り組みは、今後多くの企業が参考にすべきモデルとなるでしょう。持続可能で多様な働き方を実現するため、これからもDXを推進し続ける姿勢が期待されます。
詳細な情報は
KANSAI DX AWARDの公式サイト をご覧ください。