おかやまコープ自動発注サービス導入による画期的な業務改善
株式会社シノプスが提供する需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」が、生活協同組合おかやまコープに全店導入されることとなりました。この取り組みにより、おかやまコープは年間で約8,600時間もの業務時間の改善を実現すると見込んでいます。200万件を超える組合員のニーズに応えるため、同社では日々の業務を見直し、効率的な運営を目指してきました。
背景:食品スーパーマーケットの課題
おかやまコープは、岡山県で約34万世帯(世帯加入率約40%)を対象に、食品や日用品の供給を行っています。従来、おかやまコープでは長期保存可能な商品の発注を基幹システムで行っていましたが、賞味期限の短い日配品は天候や需要により短期間で需要が変動するため、管理が非常に困難でした。過剰発注をしてしまうと廃棄ロスが発生し、逆に不足すると販売機会を逃すため、適切な在庫管理が求められました。
そこで、日配品にも対応できる需要予測型自動発注システムの導入を模索し、「sinops-CLOUD」が選ばれました。これは一部店舗での実証実験を経て、確かな効果が確認されたことに基づいて全店導入が決定したものです。
導入効果:業務時間の大幅削減とロス率の改善
「sinops-CLOUD」を採用したことで、牛乳やパン、畜肉加工品などのカテゴリーにおいて、発注作業にかかる時間を各店舗あたり月65.8時間削減しました。この結果、全店舗合計で年間約8,680時間の改善が実現される見込みです。さらに、値引きや廃棄ロス率も約1.0%改善しましたが、特定カテゴリーではその改善率が最大で25%に達しました。
特に、パンカテゴリでは目に見える効果があり、在庫金額を14%削減、値引きや廃棄ロスの改善率は17.5%と大きな結果を出しています。これは、賞味期限が短く、早期に売り切る必要がある商品の特性を考慮した運営が功を奏した結果と言えるでしょう。
sinops-CLOUDとは
「sinops-CLOUD」は、在庫情報をリアルタイムで管理できるサービスや、天候やイベントを考慮した客数予測などの機能を提供します。特に日配品に特化した需要予測型自動発注サービスは多くの小売業者に採用されており、効率的な運営を支援しています。導入店舗ごとにリアルタイムなデータ分析が可能となり、各店舗の状況に応じた迅速な対応が可能になります。
さらなる発展:今後の展望
おかやまコープは今後もデータの収集と分析を続け、さらなる業務改善を図っていく方針です。自動発注システムを駆使し、売上や利益率の向上を目指しつつ、組合員に対して安定的に商品を提供するための取り組みを続けます。市場の変化に応じた柔軟な運営体制が、今後の成功につながることでしょう。
おかやまコープと株式会社シノプスの使命
おかやまコープは「笑顔」と「未来」をテーマに、地域社会や環境への貢献を志向しています。また、株式会社シノプスは「世界中の無駄を10%削減する」ことを目指し、需要予測型自動発注サービスの開発を進めています。これらの取り組みが相乗効果を生み出し、地域経済の活性化に貢献することが期待されます。