若者の夢を支える新拠点「サンカクスクエア」が始動

若者の新しい未来を築く「サンカクスクエア」

特定非営利活動法人サンカクシャは、2025年7月に若者が社会での一歩を踏み出すことをサポートするための複合型就労支援拠点、「サンカクスクエア」を開設します。この施設は、困難な状況に置かれた若者たちが安心して自立への第一歩を踏み出せる場を提供することを目的としています。

増大する若者支援の必要性

近年、若者の就労環境には様々な課題が存在します。「トー横キッズ」や「闇バイト」といった問題が報道される中で、孤立しがちな若者たちの状況が徐々に可視化されてきました。また、昨今の物価高が影響し多くの若者が困窮状態に陥っていることも憂慮されます。これまで、サンカクシャは居場所や住まいを提供していましたが、ただ安心できる場を持つことだけでは就労に結びつかないという現実に直面しています。

調査結果に基づく新しい取り組み

最近、サンカクシャが実施した調査によれば、106名の若者のうち、80%が「働きたい」と思っている一方で、60%が「人間関係の不安」を抱えていることが明らかになりました。これらの結果を受けて、サンカクシャは「安心できる場で働く自信を獲得する」という新たなコンセプトの拠点を立ち上げることを決定しました。

「サンカクスクエア」のプログラム内容

「サンカクスクエア」では、2つの主要プログラムが予定されています。

1. サンカクキッチン

毎週水曜日と木曜日の夕方からは、「サンカクキッチン」を運営します。この場では、若者たちと地域、企業の大人が一緒になって食事をしながら交流を深めます。新しい働き方や多様な大人との出会いを通じて、就労への自信を育む機会を提供します。また、アルバイトを経験することで、就職活動や勉強会を通じたスキルアップが図れます。さらに、土曜日には、若者が飲食店の運営業務を通じて実践的な就労体験を行う場所も提供します。

2. サンカクオフィス

もう一つは、「サンカクオフィス」です。ここでは、就労に向けての職業訓練プログラムを提供し、資格取得や仕事探しのサポートを行います。このプログラムは2025年の冬に開始予定で、地域や企業の大人が若者の自立を応援できる仕組みを整えています。

地域の力を結集して支援を強化

サンカクスクエアは、豊島区とUR都市機構の協力によって、空き家を活用して設立されました。この取り組みにより、行政の支援が行き届かない若者に対して、より効果的な支援が提供されることを目指しています。UR所有物件の無償貸借と改修費用の補助が受けられ、またクラウドファンディングで多くの支援を受けて実現可能となりました。

若者自立の新しいモデルの構築

「サンカクスクエア」の設立は、若者に対する支援の新たなスタイルを提案するものです。現在、若者の孤立や困窮が社会問題として認識されつつあり、NPO、企業、行政などが協力し合い、居場所と就労準備を結びつける支援が重要とされています。サンカクシャは、丁寧に若者一人一人と向き合い、必要な支援を生み出していくことを目指し続けます。