DNPロジスティクスが医薬品通信販売拠点を板橋に開設
大日本印刷株式会社のグループ企業であるDNPロジスティクスが、2026年3月16日、東京都板橋区に位置する板橋センター内に一般用医薬品を取り扱う新しい薬店をオープンします。この薬店では、第1類から第3類の医薬品を販売し、医薬品店舗販売業の許可も取得しています。
この新拠点の設立により、DNPロジスティクスは医薬品メーカーに対して、ECを利用した通信販売向けのBPO(Business Process Outsourcing)サービスを提供できるようになります。これにより、自社で薬店を運営したり物流機能を保持していない企業でも、医薬品の通信販売事業を開始することが可能になります。特に、DNPロジスティクスは2025年に開設したメディカルヘルスケア業界向け物流拠点「小豆沢センター」からも近く、双方の施設を効率的に運用することで、医薬品の保管、セット作業、配送、販売までをワンストップでサポートする「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供することができます。
医薬品通信販売事業の立ち上げ背景
現在、日本は少子高齢化の進行に伴い、医療費が増加しています。この状況に対し、日本政府は国民自らが病気の予防や健康促進を行い、市販薬(OTC医薬品)の効果的な利用を促す「セルフメディケーション」を推進しています。しかし、医薬品通信販売を行う企業は、医薬品店舗販売業の許可取得や薬剤師の雇用、さらには医薬品特有の運用や情報セキュリティの確保など、複雑な課題に直面しています。このような課題を解決すべく、DNPグループは新たな薬店を板橋センターに設置し、医薬品通信販売の支援を行うことになりました。
アウトソーシングサービスの特長
DNPロジスティクスが医薬品店舗販売業の許可を取得したことにより、医薬品メーカーは自社で薬店や物流機能を持つ必要がなくなります。これによって、関係する手続きや運用の負担が軽減され、本来の業務に集中しやすくなります。
さらに、DNPロジスティクスは通信販売を利用した医薬品メーカーの販売戦略をサポートします。具体的には、インターネット販売を通じて医薬品の試用サンプルを提供することが可能で、生活者のニーズを把握しつつ新製品の認知度向上を図れる効率的なプロモーションが実現します。これにより、商品の普及につながり、国民の健康管理と病気予防に寄与します。
また、同社はフルフィルメントサービスをも提供し、受注から配送に至る一連の業務を管理します。医薬品の通信販売事業において必要な機能を網羅しつつ、特有の情報セキュリティ対策にも対応しています。これにより、一般用医薬品メーカーは業務のアウトソーシングを行い、コア業務にリソースを注力することが可能となります。
今後の展望
DNPロジスティクスは、医療業界のさまざまな企業に対し「メディカル物流アウトソーシングサービス」を提供してきましたが、今後は一般用医薬品メーカーへの提供を拡充し、2030年度には30億円の年間売上を目指す計画です。さらに、企業の従業員向けにセルフメディケーションを支援する新サービスの開発も進めていく予定です。このように、DNPロジスティクスは医薬品業界において、効率的な運用とコスト削減、さらには国民の健康を支える重要な役割を担うことを目指しています。