マイナビ調査：2025年卒大学生の就職活動実態と内々定率の上昇

2025年卒の大学生と大学院生をターゲットとした「マイナビ 2025年卒大学生活動実態調査」の結果が発表されました。この調査では、内々定率が89.8%と前年から3.3ポイントの増加を見せ、多くの学生が内定式に向けた準備を進めていることが明らかになりました。

調査によると、内々定を取得した学生のうち、10月中に就職活動を締めくくる予定の割合が高いことが分かります。その一方で、内々定を持ちつつも活動を続ける意思を示す学生も一定数おり、特に約15人に1人がそのような姿勢を取っていることが確認されました。今後の選考については、内々定のある学生は1社を受験する意向が最も高く、内定式後にも選考を続ける可能性があることが伺えます。さらに、内々定を持つ学生が初めて行ったキャリア形成活動の中で「インターンシップへの参加」が特に多いことも注目されます。

一方で、約30%の学生が就職活動において挫折を経験し、それを「人生の中でもショックな体験」と捉える声が多かったことも調査結果に含まれています。自由回答では、非常に厳しい状況に直面したことや精神的なダメージを乗り越えた経験もありました。このような経験は、就職活動の中での自己理解や成長につながる可能性があると考えられます。

本調査の結果は、企業側にも重要な示唆を与えるもので、内定式後の学生の不安に対する適切なフォローが求められています。未内々定の学生たちも積極的に活動を続けているため、企業は継続的に面接機会を提供し、学生と真摯に向き合う姿勢が望まれます。調査担当者は、やや厳しい就職市場とその中での努力を続ける学生たちの状況を踏まえ、前向きな思考を持って活動に臨むよう励ましを送りました。

調査は2024年9月の短期間にわたるWEBアンケート形式で行われ、全国から2042名の有効回答が得られました。これは文系、理系を含む多様な背景を持つ学生の意見を反映しており、詳細なデータは今後の学生の動向を把握する上で非常に役立つ情報となるでしょう。