コンパルが新たに夜間歩行者を検知する技術を発表
コンパル・ユーエスエー・インディアナ・インク(以下、コンパル)は、2025年9月17日から19日にかけて幕張メッセで開催される「第6回オートモーティブワールド[秋]」に出展し、米国の最新安全基準に対応した夜間歩行者検知のための自動緊急ブレーキシステムを日本で初めて公開します。今回のシステムは、赤外線センサーとAI技術を融合したもので、夜間や視認性の悪い状況でも歩行者の検知が可能です。
背景:FMVSS-127の重要性
米国では2029年からすべての乗用車に対し、夜間自動緊急ブレーキ(P-AEB)が義務化される見通しとなっています。これにより、自動運転および先進運転支援システム(ADAS)の安全性の向上が求められています。この新しい基準であるFMVSS-127は、実際の交通事故の発生状況をモデル化しており、暗闇や公共照明が乏しい状況でも歩行者を認識し、衝突を未然に防ぐことが必要です。
従来の可視光カメラ方式では、夜間における歩行者の最大検出距離は約30メートルであり、この距離はFMVSS-127の基準には遠く及びません。そこで、コンパルはその自社開発した小型赤外線センサーと独自のCDAT™ AIアルゴリズムを組み合わせ、安定した歩行者検知を実現するソリューションを開発しました。この技術により、従来のセンサーでは難しかった状況でも、高精度な認識が可能となります。
実機デモとセミナーの内容
出展内容は、赤外線センサーとCDAT™ AIの実機デモです。来場者は、従来の技術との性能の違いやその具体的な効果を体験できます。また、9月19日にはゼネラルマネージャーのRichard Seoaneが登壇し、FMVSS-127に対応するための技術的アプローチや最新の規格動向について詳しく解説します。
セミナー情報
- - 日時: 2025年9月19日(金)11:00~11:30
- - 会場: 幕張メッセ 展示会場内セミナー会場
- - 講演者: Richard Seoane(General Manager, Compal USA)
- - テーマ: 「熱赤外線センサーとCompal CDAT™ AIでP-AEBの夜間性能を大幅改善」
展示会概要
- - 展示会名: 第6回オートモーティブワールド[秋]
- - 会期: 2025年9月17日(水)~19日(金)10:00~17:00
- - 会場: 幕張メッセ(1~3ホール)
- - ブース番号: 1-22
- - 来場登録: 事前登録制・無料
会社紹介
コンパルUSA(インディアナ州)は、台湾の大手エレクトロニクスメーカーであるCompal Electronicsの米国子会社で、先進的な車載機器の設計と製造を行っています。特に、夜間歩行者緊急ブレーキに関する技術開発に力を入れており、AIテクノロジーと赤外線カメラを組み合わせた新システムを構築しています。詳しくは公式ウェブサイトをご覧ください。
公式ウェブサイト