QNXとAMD、ロボットシステム向け協業を拡大
BlackBerryの事業部門であるQNXは、2025年3月11日に発表した新たな協業で、AMDとの連携を強化し、ロボットシステムを含む組み込みデバイスのパフォーマンス向上を図ることを明らかにしました。この取り組みでは、最新のAMDアダプティブコンピューティングデバイスがサポートされ、開発者に幅広い選択肢が提供されます。
具体的には、QNXのソフトウェア開発プラットフォーム「QNX SDP 8.0」や、QNXのオペレーティングシステム上で高性能なアプリケーションを実行できる「Versal™ アダプティブ SoC プラットフォーム」が新たに追加されます。これにより、産業、医療、自動車、ロボットといった様々な分野で、堅牢なソリューションが実現されます。
組み込みシステムの革新を目指して
QNXとAMDは、2024年4月に発表した協業内容を基に、組み込みシステムにおけるイノベーションの限界を挑戦し続けています。AMDのデバイスに対するサポート強化は、QNXが提唱するリアルタイムOS(RTOS)機能を活用し、厳格なタイミング制約下での高性能なシステム動作を実現します。
AMDの組み込みソフトウェア部門のディレクター、Simon Georgeは「この関係を深めることで、QNX SDP 8.0の強化された機能を市場に届けられることを嬉しく思います」とコメントしています。これにより、開発者は組み込みシステムの可能性を最大限に引き出せるようになります。
高度なアプリケーション開発を後押し
QNXの最高執行責任者、John Wall氏は、AMDのアダプティブ製品と組み込み製品のサポート拡大が、両社の共通ビジョンである組み込みシステムのイノベーションをさらに進めると述べています。自動運転ナビゲーションや物体検知など、高負荷なタスクを伴うリアルタイムワークロードにおいても、QNX SDP 8.0はマルチコアプロセッサやハードウェアアクセラレータを駆使して効率よく対応します。
QNXの今後の展望
今回のサポート拡大により、ロボット開発者はQNXを用いることで、最先端のAMDテクノロジーを駆使し、高度なアプリケーションの開発が可能になります。QNXの決定論的なスケジューリングと低レイテンシのリアルタイム性能は、センサー処理や動作制御のタスクを迅速かつ確実に実行する基盤を提供します。
また、QNXはハードウェア固有のソフトウェアの抽象化レイヤーを採用することで、特定の開発プラットフォームにおけるQNXソフトウェアの実装を容易にし、柔軟かつ競争力のある組み込みシステムの環境を整えています。
こうした取り組みの詳細については、QNXの公式サイトや公式Twitterで更新を確認できます。先進的な技術と高い信頼性を基にしたQNXとの今後の依存は、多くの業界において新たな可能性を切り開くことでしょう。
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