カーボンニュートラルに向けた木造建築プロジェクトの選定結果

令和7年度の優良木造建築物プロジェクトとは

日本が2050年までに実現を目指すカーボンニュートラル。その達成に寄与するため、国土交通省は「優良木造建築物等整備推進事業」に基づき、先導的な設計や施工技術を導入するプロジェクトを支援しています。この事業では、特に中大規模の木造建築物に焦点を当て、炭素を貯蔵できる構造を持つ建物の普及とともに、その基盤となる技術の開発が期待されています。

採択プロジェクトの概要

令和7年度の第1回募集は2023年4月1日から4月30日に実施され、先導的なプロジェクトが2件、普及を目的としたプロジェクトが2件、合計で4件が選定されました。先導枠は木造化において新たな設計・施工技術を採用したプロジェクトであるのに対し、普及枠は中大規模に特化した炭素貯蔵効果のある木造建物の普及を促進することを目的としています。

先導枠プロジェクトの特性

先導枠として採択されたプロジェクトでは、木質材料の使用を前提とした革新的な技術が導入されます。具体的には、木材の強度を計算した新たな構造解析手法が使われるほか、環境に配慮した資材の使用が推奨されます。これにより、建設におけるCO2削減が期待され、持続可能な建築のモデルケースとなることを目指しています。

普及枠プロジェクトの意義

普及枠で採択されたプロジェクトは、特に中大規模な建築物を対象としており、地域の経済や雇用にも好影響を与えることが期待されています。木材の使用を増やすことで、森林の管理や木材産業の活性化も進むため、地域社会全体にメリットがもたらされるでしょう。これらの建物は、エコロジカルなデザインを取り入れたものとなるため、地域のランドマークとしての役割も果たす可能性があります。