導電性バッグの未来
2025-08-07 12:06:09

太陽工業が開発した導電性フレキシブルコンテナバッグの未来

太陽工業が開発した導電性フレキシブルコンテナバッグ「導電EVAタイコン」



大型膜面構造物や土木・物流資材を手がける太陽工業株式会社は、新たに「導電EVAタイコン」と名付けた導電性フレキシブルコンテナバッグを開発しました。この製品は2025年8月より販売・レンタルを開始する予定です。以下では、その特長や開発背景をご紹介します。

「導電EVAタイコン」の特長



「導電EVAタイコン」は、微粉体の輸送に最適な物流資材です。このバッグは、トナーバインダー、小麦粉、ミルクパウダーなどの微粉体を安全に輸送するために設計されています。微粉体の運搬は粉塵爆発のリスクがあるため、静電気を迅速に除去できる機能が必須です。導電EVAタイコンは、カーボンを含んだポリエチレン(PE)で内面をラミネートしており、これにより静電気を素早く除電することが可能です。

さらに、このバッグにはアース端子が装備されており、輸送中にアース線を接続することで静電気の漏洩を防ぎます。こうした設計により、高い安全性が確保されています。

環境への配慮



これまで微粉体の輸送には多くの場合、使い捨てのクロスタイプが利用されてきました。しかし、導電EVAタイコンは98%の再利用を実現することを目指しています。60回の洗浄を行っても導電性能が維持できるよう設計されており、10年以上の使用が可能です。このことは、環境保護に寄与し、 sustainability な物流環境を実現する重要なステップとなるでしょう。

技術開発の進捗



導電EVAタイコンの導入に向けて、太陽工業では昨年から洗浄試験、充填・排出のテスト、そしてフィールドテストなどを実施し、導電性能が国内外の規格を満たしていることが確認されています。具体的には、IEC-61340-4-4やJIS C 61340-4-4といった基準値内での漏洩抵抗値を維持することに成功しました。このような厳密な検査を経た製品は、信頼性が一層高まります。

提供方法と想定顧客



導電EVAタイコンは、販売およびレンタルの形で提供されますが、具体的な価格はオープンで、需要に応じて柔軟に対応する予定です。想定される顧客には、トナーバインダーや小麦粉といった微粉体を扱う化学メーカー、食品会社、物流会社などが含まれます。この製品は特に、環境への配慮を重視する企業にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

太陽工業の歴史と展望



太陽工業は1963年に設立以降、粉体・粒体の物流に特化したフレキシブルコンテナバッグの開発を行い、現在も粒体バッグ市場のリーダーとしての地位を築いています。最初は飼料輸送からスタートしましたが、その後、化学品や食品に至るまで幅広い業界に対応し成長を続けています。

「膜の無限の可能性を引き出し、お客様に感動と快適な環境を届ける」という企業理念のもと、太陽工業は物流、土木、環境分野など多岐にわたる事業展開を行っています。

最後に



導電EVAタイコンは、物流業界に革新をもたらしつつ、環境に配慮した運用を実現するための重要な製品となることを期待されます。その導入が実現すれば、微粉体の輸送に新たな安全基準と持続可能な選択肢を提供できるでしょう。2025年の正式な販売開始に向けて、引き続き期待が高まります。


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会社情報

会社名
太陽工業株式会社
住所
大阪府大阪市淀川区木川東4-8-4太陽工業本館
電話番号
06-6306-3033

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