NTN、初のバーチャルPPAを締結し風力発電で環境価値を実現

NTNの初のバーチャルPPA締結に関する重要な発表

NTN株式会社が、コスモエネルギーホールディングスのグループ企業であるコスモエコパワー株式会社と共に、2025年5月7日付でバーチャルPPA（仮想発電所契約）を締結しました。この契約は、NTNにとって初めての試みであり、再生可能エネルギーを有効活用する一歩となります。

バーチャルPPAとは？

バーチャルPPA、またはコーポレートPPAとは、企業が特定の発電所から直接、物理的な電力を受け取るのではなく、その発電所が生み出す環境価値のみを購入する契約形態を指します。この仕組みにより、企業は再生可能エネルギーへの投資を促進し、カーボンフットプリントを削減することが可能となります。

中紀ウィンドファームの役割

今回のPPAは、コスモエコパワーが運営する中紀ウィンドファームに基づいています。この風力発電所は2021年4月に商業運転を開始し、関西エリアへの電力供給が行われています。また、NTNのベアリングおよび、運転監視システム「Wind Doctor®」が導入されており、発電機の安定性を確保するための重要な役割を果たしています。

環境価値の受領とCO2削減

このPPAを通じてNTNは、中紀ウィンドファームから年間約1,000万kWhに相当する環境価値を受け取ることになります。今後の16年間にわたって与えられるこの価値により、年間約4,200トンのCO2排出量の削減が見込まれています。これにより、約1,700世帯分のCO2排出量を抑えることができるとされ、環境への配慮が求められる現代社会において重要な貢献が期待されています。

両社のパートナーシップ

コスモエコパワーとNTNは、長年にわたり日本の風力発電産業を支えるパートナーとして連携してきました。両社は、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、今後も共同で取り組みを進める方針です。持続可能なエネルギー源としての風力発電の重要性は高まっており、バーチャルPPAを通じた新たなビジネスモデルの確立は、業界の発展にも寄与することでしょう。