奈良の遺跡博物館
2026-07-10 15:56:25

デジタル技術で進化する奈良の遺跡博物館、対話型AIガイド導入へ

新しい文化体験の創出 "次世代型遺跡博物館" の実現に向けて



奈良文化財研究所と大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、文化財保護のデジタルトランスフォーメーション(DX)に着手し、「次世代型遺跡博物館」の実現を目指す連携研究協定を2026年7月10日に締結しました。この協定では、両者の強みを生かし、来訪者が興味を持ちやすい方法で遺跡や文化財を深く理解できる新たな仕組みを開発します。

文化財の価値向上が求められる背景


文化財保護の分野では、単に文化財を保存するだけでなく、その価値をシンプルに伝えることが重要です。その目的は、訪れる人々の理解を深め、観光資源としての魅力を高めることにあります。しかし、埋もれている遺跡に対して、訪問者がその歴史を理解しづらいという課題が残ります。

長年の研究で蓄積された大量のデータや知見をどのように来訪者に届けるか、それが両者の契約の狙いでもあります。デジタル技術を駆使することで、遺跡の魅力を効果的に伝えるための新たな文化体験を創出したいと考えています。

具体的な取組み内容


この協定では、以下のような具体的な施策が計画されています。

AIとデータの活用


奈良文化財研究所が持つ膨大な調査データや報告書を、「DNPドキュメント構造化AIサービス」を使用して、AIが理解できる形式に変換します。これによって、分散している情報を一つのプラットフォーム上で統合し、来訪者にとってのアクセス性を向上させます。

対話型AIガイドの開発


DNPは、來訪者一人ひとりの理解度や興味に合わせた対話型AIガイドを開発します。このプログラムは、利用者がスマートフォンやタブレットを通じて自由に質問でき、研究者との対話のような形で解説を受けることができる画期的なものです。このガイドを通じて、遺跡の魅力をより身近に感じられるようになります。

次世代型遺跡博物館モデルの構築


デジタル技術を駆使して、遺跡の保管、公開、利用の各段階で効果的な仕組みを構築します。この取り組みによって、遺跡を管理する自治体や他の関連機関がスムーズにこのシステムを導入し、運用できるよう支援します。

今後のスケジュール


両者は、平城宮跡を対象にしたデータ整備を進め、対話型AIガイドの実証実験を2026年度内に開始する予定です。また、2028年には「古都奈良の文化財」が世界遺産登録30周年を迎えることもあり、このタイミングでAIガイドのサービスを正式にスタートさせることを目指しています。

未来の展望


この研究プロジェクトが成功すれば、「次世代型遺跡博物館」は全国の遺跡や史跡にも展開される可能性を秘めています。奈良文化財研究所とDNPは、地域の歴史や文化資源の価値向上を目指し、持続可能な文化財保護・活用に貢献していく考えです。この連携により、新たな文化体験が多くの人々に提供されることでしょう。

会社情報

会社名
奈良文化財研究所
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