医療現場に笑顔を届けるNPO法人Medical PLAYの挑戦
6月21日、22日に開催された第60回日本小児放射線学会学術集会にて、NPO法人Medical PLAY(以下、Medical PLAY)は、小児医療におけるプレパレーションの重要性を訴え、活動を広く知らしめました。
Medical PLAY代表の大脇由樹氏は、キヤノンメディカルシステムズ株式会社共催のランチョンセミナーで「小児医療におけるプレパレーションの現状と課題」と題した講演を行いました。講演では、小児患者が検査や治療に臨む際に抱える不安やストレス、そしてそれらを軽減するためのプレパレーションの必要性について詳しく解説しました。
さらに、Medical PLAYは学会会場に出展ブースを設け、制作した医療絵本「レントゲン編」を配布しました。この絵本は、小児患者がレントゲン検査を受ける際に抱く疑問や不安をわかりやすく解説したもので、多くの医療従事者から好評を得ました。
ブースでは、小児科医や放射線科医など、様々な医療従事者から熱い意見が寄せられました。
「自分の専門領域を絵本で伝えたい」
「ツールを利用して、鎮静剤の有無にどれだけの差があるかエビデンスを作りたい」
* 「ご自身がリードする学会でブース出展してもらい、活動を広めたい」
これらの意見は、Medical PLAYが目指す、小児患者が安心して医療を受けられる環境づくりの必要性を改めて示すものでした。
鎮静剤に頼らない、安心できる医療環境の実現
Medical PLAYは、小児患者が検査や治療に安心して臨めるよう、プレパレーションの重要性を啓発しています。プレパレーションは、単に検査や治療の説明をするだけでなく、子どもの年齢や発達段階に合わせた、遊びや絵本を用いた工夫が必要です。
鎮静剤の使用は、小児患者にとって負担が大きく、呼吸抑制などのリスクも伴います。Medical PLAYは、プレパレーションを通して、鎮静剤に頼らずに検査や治療を受けられる環境を実現し、子どもたちの笑顔を守りたいと考えています。
クラウドファンディングで活動を支援
Medical PLAYは、現在クラウドファンディング「医療体験に価値を; 医療提供の機会損失や不要な鎮静検査を減らしたい」を実施しています。このクラウドファンディングは、医療現場へのプレパレーションツールの普及と、より効果的なプレパレーション方法の研究開発を目的としています。
目標金額は120万円で、7月9日時点で支援者72人、支援金額710,000円を達成しています。残り20日で目標金額達成を目指しています。
Medical PLAYは、多くの人々の支援を得て、小児医療の未来をより明るいものにしていきたいと考えています。
NPO法人Medical PLAYについて
NPO法人Medical PLAYは、「医療体験に価値を」というビジョンのもと、2021年10月に設立されました。医療者、大学教員、企業人を中心とした15名のメンバーで構成され、医療現場へのプレパレーションツールの普及活動を行っています。
Medical PLAYは、医療現場におけるプレパレーションの重要性を啓発し、子どもたちが安心して医療を受けられる環境を実現するため、活動を続けていきます。