ISL Networksが5G-TSN製品を初公開
2025年の無線通信展示会「ワイヤレスジャパン2025」において、株式会社ISL Networksが日本初の3GPP準拠5G-TSN製品を発表しました。これにより、産業界におけるデジタル変革への道が開かれました。代表取締役の井上拓也氏と久保田啓一氏が率いるこのエキスパート集団は、先駆的な技術で新たな産業の形を模索しています。
TSNとは何か
Time Sensitive Networking(TSN)は、スマートファクトリーなどで、極めて高精度な時刻同期を実現するためのネットワーク規格です。これまでは、低遅延と高信頼性を保つために、有線の優先ケーブルが必須でした。この制約は工場内での柔軟な生産体制や設備配置を妨げていましたが、ISL Networksの新製品がその壁を突破しました。
5GとTSNの統合
3GPPにより、5GのTSN対応が積極的に進められており、2020年にはリリース16が標準化されました。これにより、有線で実現していたTSNを無線の5Gネットワークで実現する道が切り拓かれました。5Gネットワークの各端に設置されるノードが、TSNの特性を保ちながら無線通信を可能にします。この技術革新によって、工業用ネットワークが無線で構築できるようになり、柔軟で効率的な生産が実現します。
ISLN 5G Industryの特徴
ISLN 5G Industryは、産業用途に特化した5G Coreと無線アクセスネットワーク(RAN)の統合パッケージであり、高いスペックを持つTSNやURLLCへの対応が特徴です。これにより、中規模から大規模なネットワークの展開が可能になり、工場内のすべての機器をシームレスに接続することができます。結果として、AGV(自動運搬車両)を含む産業機器の無線化が進み、柔軟な生産システムが構築されます。
さまざまな産業シーンへの適用
この技術は、スマートファクトリーだけにとどまらず、モビリティやスマートグリッド、医療分野など、あらゆる産業に波及効果をもたらす可能性を秘めています。ISLN 5G Industryは、各分野での業務を革新し、生産性を飛躍的に向上させるでしょう。
ワイヤレスジャパン2025での基調講演
今後の展望として、ワイヤレスジャパン2025での基調講演において、CEOの井上氏が産業用5Gによってもたらされる変革について語ります。この講演では、新たな産業の可能性が示されることが期待されています。
ISL Networksのビジョン
ISL Networksは、「モバイル通信をもっと自由に」を企業のスローガンに掲げ、最先端のTSN対応5G技術を用いたデジタル変革を推し進めています。「モバイル通信をもっと自由に」という理念の元、通信業界での豊富な経験を生かし、企業のデジタル変革をサポートするための製品開発や技術支援を行っています。
ISL Networksの革新的な製品の詳細は、公式ウェブサイトまたはお問い合わせにてご確認いただけます。